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2016年 11月 07日
(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (3213)
かつて、世界の大洋での海上物流の市場占有をライバルとして競い合った我が国の3大海運会社の「日本郵船」、「商船三井」、「川崎汽船」が、『ザ・アライアンス』として、コンテナ輸送業務の同盟・業務連携に至るには、世界第8位の海運企業であった韓国・韓進(ハンジン)海運の経営破綻は、少なからずの大きな影響を与えていたのは間違いないでしょう。今年の9月初旬に実質的な経営破綻=倒産をした韓進(ハンジン)海運の現状はどうなっているのでしょうか? 『韓進海運の船舶がまた”差押え”』 企業再手続き(法定管理)に入った韓進(ハンジン)海運の船舶がまた差し押さえられた。現在までに計5隻が押収されている。 11月4日、海運業界の話を総合すれば、前日の3日、韓進海運の「HANJIN-チャイナ号」が中国の上海港で貨物を下ろした後に足止めされた。10億ウォン(約9千万円)相当のコンテナターミナル使用料が支払えず仮差押えされたという。この船は当初、荷物を下ろして韓国・釜山港に戻る予定だったが、現在も上海港に足止めされている。 これで差し押さえられた韓進海運の船舶は計5隻になった。これに先立って差し押さえられた「HANJIN-ローマ」は、今年8月にシンガポール港に、また「HANJIN-スカーレット」は9月にカナダのプリンスルパート港で差し押さえられた。それぞれ傭船料とターミナル使用料を支払えなかったという理由だった。 また、「HANJIN-シャーマン」と「HANJIN-ネーデルランド」は10月、韓国国内で仮差押えされた。燃料費を受取れなかった外国企業がこの船に対して提起した任意競売申請を昌原(チャンウォン)地裁が受け入れたためだ。 一方、10月28日、現代(ヒュンダイ)商船とSMグループなど5社は、韓進海運のアメリカ・アジア航路資産を買収するという意向を地裁に提出し、今週に実態調査を行って7日に引き受けを出す予定だ。 また韓進海運の船舶6隻は、船舶金融を提供した銀行により世界的海運企業のモスクとMSCに賃貸されると発表した。 (記事出所:キム・ギュウォン記者ーThe hankyoureh 2016/11/04) by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木 #
by Gewerbe
| 2016-11-07 22:15
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2016年 11月 06日
(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (3212)
『農林水産物・食品の輸出拡大への取り組み』 我が国では、少子高齢化等により国内の農林水産物・食品市場が減少傾向にあります。 一方、世界に目を向けて見ると、世界の食品市場は、平成21(2009)年の340兆円から平成32(2020)年には680兆円まで倍増すると推計されています。 特に、中国、インド、アセアン諸国等アジア全体の市場規模は、近年の所得水準の向上等に伴い、82兆円から229兆円めで3倍に増加すると推計されており、我が国の農林水産物・食品の輸出を拡大していくためには、この成長を取り込むことが重要です。 平成27「2015」年6月に改訂された『日本再興戦略』においては、輸出促進について、今後の伸びしろが大きい国・品目に重点的に取り組み、平成32(2020)年の輸出額:1兆円目標の前倒し達成を目指すこととされています。 我が国の平成27(2015)年の農林水産物・食品の輸出額は、7,451億円となり、3年連続で過去最高を更新し、平成28(2016)年に、7,000億円という中間目標を1年前倒しで達成しています。 【国・地域別】 平成27(2015)年の農林水産物・食品の輸出額について、国・地域別に見ると、香港、台湾、中国、韓国といったアジア地域が全体の73.5%、米国などの北米地域が15.7%となっています。 【品目別】 品目別での割合をみると、農産物:59.5%、水産物:37.0%、林産物:3.5%を占めています。 「農産物」では、コメ、リンゴ、牛肉等、「水産物」では、ホタテ貝、さば等が金額・数量ともに前年と比較して大きく増加しています。 ☆ 世界第1位の農産物輸出国は、だんとつで米国で:1,449億ドル。注目すべきは、世界第2位のオランダです。オランダは、国土面積が日本の九州とほぼ同じ、人口:1,667万人と我が国のほぼ10分の1の”小国”ですが、農林水産物・食品の輸出額は米国に次いでの世界第2位の866億ドル(約10兆円弱)もあります。 (2015年、農林水産省データ~) (※) オランダは、日本の国土面積・人口共に、九州程度の1/10に過ぎない小国家であり、大半が海面より低い国土で、決して農業に適した国ではありませんが、早くから農業を国家産業として位置付けてきた国です。 反対に我が国は、鉄鋼・造船・家電・自動車等の二次産業を国家戦略として、明治維新~・戦後~において政策とし、農林水産業は、育てるのではなく、”いびつな保護政策”として、その成長の芽を温室的政策で誤魔化し潰してきた結果が「食料自給率:27%」という先進国の中でもまれに見る「食料:輸入依存国」であることに他なりません。 この意味からすると、前号のJA(全農)や我が国の農家・畜産業・漁業・林業も、明治~・戦後~からの日本の国家施策の犠牲者とする見方もでき得るとも感じます・・・。 by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木 #
by Gewerbe
| 2016-11-06 22:03
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2016年 11月 06日
(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (3211)
前号では、「鉄鋼」に続く「石油」の中国の過剰生産による中国→韓国→日本・アジアへの「押し出し輸出」増大による急激な採算性悪化の話題をアップしています。 これに関連して、昨年10月時の『農業史に残るJA幹部の勘違い発言に、小泉進太郎氏がぶち切れ!』という話題を思い出します。 具体的には、我が国の構造改革・農林部会長である小泉進太郎のJA(全国農業協同組合連合会)幹部の「手数料は、JA職員やその家族を養う財源で、簡単には切るのは賛成できない」とする反対意見に対して、小泉会長が、「正直、本当にショックを受けた。そこまで農協マインドは根深いのかと・・・」とするものです。 「手数料」とは現在、農家が野菜をJAの青果センターに出荷すると、手数料が8/5%取られ、さらに全農県本部から1%取られ、計9.5%の手数料も取られ、最終的には小売価格に上乗せされて消費者の負担となっています。 (※) 我が国の各「産業保護政策」は、海外からの輸入品に対する輸入税=「関税」として、その保護政策財源を輸入価格に上乗せして、消費者に負担させる政策を取っています。 この「農協マインド」は、JA(農協)に限らず、「日本マインドの根深さ・・・」とも言えるものではないでしょうか? 見方によれば、かつての日本は「日の丸株式会社」=「家族主義的国家戦略」によっての”全体主義”・官僚統制の下にその経済運営を海外に押し広げて「輸出立国=日本」の地位を構築してきました。 しかしながら、「国境の無いがごとくの経済活動=グローバル化」の進展した現在においては「日本型経営システム」を従来通りに”保守”していくことは困難です。「鉄鋼」・「造船」・「家電」・・と、否応なしの『外圧』=過剰生産であぶれた「鉄鋼」や「石油」が、押し出し輸入として我が国に安価で輸入されてきます。 と、この「農協マインドの根深さ」は、我が国の農業政策のみならず、経済構造全体の根深さでもあるように感じます。 当然に、「外圧に侵されることなく、守っていかなくてはいけない我が国の独自性」も多々あると思います。だが、構造改革への反対意見の多くは、「既存体制・自己保全」への根深さではないでしょうか? ☆ 「団塊の世代」前後の我々の年代において、かつては世界の家電市場を制覇した「サンヨー」や「シャープ」が台湾企業の傘下に下り、国内小型バイクのライバル同士であったホンダとヤマハが提携、かつては世界の海でそのコンテナ物流市場を競い合った3大海運会社の「日本郵船」・「商船三井」・「川崎汽船」が、ドイツや台湾の海運企業も含めての連合「ザ・アライアンス」での業務提携をするなど正直、”想像もできない変化の荒波が次々と襲い掛かり、戦後70年の我が国の体制への構造改革への見直しは、急務とも言えます。 「団塊の世代」までが、引退=消え去るまでは、この日本は変わらない・・」とするのも、”あまりにも、さみしい”気持ちがします。 戦後の日本を牽引してきた”熱き世代”、体制保守・自己保全への守りに就くのではなく、開かれた次世代日本の構築で有終の美を終えてもらいたいものです・・・。 #
by Gewerbe
| 2016-11-06 07:26
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