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『海運大手 CO2削減、国際規制見越す』
国際物流の9割以上を担う輸送船の二酸化炭素(CO2)排出量を削減しようと日本
の海運大手が(太陽光)などの自然エネルギーや燃料電池を活用した地球環境に
優しい大型の
『エコ・シップ』の開発を急ピッチで進め、(環境対策)への意欲を
アピールしている。
風を推進力に換えるため翼のように伸びた8枚の帆や、甲板を覆う太陽光パネル、
社長肝入りで取り組みを始めた
(日本郵船=NYK)は、「近未来の省エネ技術を結集させた」
コンテナ船の模型を公表している。 2030年には建造できるという「スーパー・エコシップ
2030」:(全長352M)で、従来の大型船とはかけ離れた独創的な外観が特徴だ。
主要動力源には、取り外し可能な燃料電池を採用。 船体重量を約2割減らすなどして、
重油のディーゼル・エンジンで動く現在の船と比べ、CO2排出量を69%減らす。
☆ 開発競争の背景には、CO2排出規制の導入を検討している
国際海事機関(IMO)
の動きもある。
海運各社が排出量に応じた経済負担を強いられる可能性が高まっており、CO2削減
が、海運会社にとっての緊急過大となっている。
IMOによると、船舶が出すCO2は年間10.5億トン(2007年)で、世界のCO2層排出
量の3.3%を占める。
これはドイツ1カ国分を上回り、日本の8割以上に相当。 2008年度においては、
NYK(日本郵船)が1874万トン、MOL(商船三井)が約1800万トン
を排出するなど、(製鉄所)や(セメント会社)などと並び、日本有数のCO2排出量だ。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木