(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (1243)
我国で、(貿易港)というと、神戸港、大阪港、名古屋港、東京港、福岡港などと
思い、いわゆる(地方港)での貿易は、非常にハンディーを背負っているとの考
えが一般的です・・・。
はたして、そうでしょうか~?
『ハブ港』=(中継港・集荷港)
(Hub)=ハブは、(”車輪の軸)という意味で、『ハブ港=Hub Port』 海上輸送される
貿易貨物の地域の拠点=センター港のことです。
このブログの2006年01月20日 No.55 「ハブ港」として下記をアップしています。
1985年頃までは
『アジアのハブ港』として、日本を代表する神戸港が活躍し、
当時は(韓国)、(台湾)、(中国)などから中小の船舶で輸出貨物が神戸港に集結され、
神戸港で大型船に積替えて、アメリカや欧州に運ばれていたのです。
それから20年~、13年前の(阪神大震災)の被害を被った神戸港の現在の貨物の取扱
量は、アジアの主要貿易港の中で最下位に転じています。
昨年(2005年)、シンガポール港が7年ぶりに香港港を抜いて世界一の貿易港となりまし
た。
では、現状で、我国の神戸港とシンガポール港、香港港とどれだけの差が開いたのでしょ
うか?
【TEU=Twenty-foot Equivalent Units】=
貿易貨物を20フィート・コンテナ単位で換算した本数で示す貨物単位
でいうと、(神戸港):200万TEUに対して、シンガポール港・香港港は1400万TEU
以上の貨物取扱量を誇っています。
近隣の韓国(釜山港)、台湾(高雄港)も、神戸港の3倍以上のコンテナを扱っています。
韓国(新釜山=プサン港)、釜山港の西方25キロに総事業費9兆1500億ウォン
を投じて推進する韓国の巨大プロジェクトが今年(2006年)から開港となりました。
現状の世界の貿易港のランク(コンテナ取扱数量)は、
①シンガポール、②香港、③上海(シャンハイ)、④深せん(しんせん)、⑤釜山(プサン)
ですが、コンテナ以外の在来船貨物も含んだ取扱量では中国のシャンハイ港が世界一
と思えます。
☆つまり~、、我国の輸出貨物が、以前のように(神戸港)、(東京港)から、アメリカへ
、欧州へ、アジアへ、直接に大型コンテナ船で運ばれているのではなくて、現状におい
ては、『ハブ港』を”中継基地港”として輸送されているコンテナが多いのです。
(地方港)→(上海港)や(釜山港)などの
『ハブ港』をどう使いこなして世界に
客先、販路を拡大するか?
(※) (地方港)だから=大型貿易船の寄港など望むことも叶わないから、貿易拡大
への希望は薄い・・・と言うのではなくて、多くのコンテナ貨物は、一端、『ハブ港』
に集結され、そこで大型貿易船に積替えて各国に海上輸送されているのが現状
のコンテナ海上輸送の実態なのです。
(地方港)として萎縮する者と、(地方港)ならではの活路を見出す者とが大きく分か
れるポイントのような気がします・・・。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木