(貿易ともだち)さん、みんな(頑張るチャン!)してるかな? (1043)
昨年末=2008年12月24日、中国政府は広東省および上海を中心とする長江デルタ地帯
と香港・マカオ、ASEAN(東南アジア諸国連合)の一部諸国との間で、
「貿易の決済を
(人民元)で行う制度を導入」すると発表しています。
現状まで、これらの地区間の貿易では
(米ドル)で決済が主ですが、一部では
中国通貨である人民元が流通していました。
米国発の金融危機の影響、(米ドル)への信用不安が広がる可能性が指摘されており、
将来的に
(人民元決済)を拡大していく試みの一つとみられる。
(中国通貨=人民元)が、国際化に向けた重要な第一歩を踏み出したことには違いない。
○ 中国は(ロシア)との間で、ウイグル、内モンゴル自治区など国境貿易の盛んな地域
での貿易決済に(人民元:ルーブル)を活用していくことで、すでに合意している。
○ 中国政府は、(香港)の経済発展のために、条件を満たした中国企業が香港で
(人民元)による貿易決済を許可すると名言。
また、(中国人民銀行)と(香港金融管理局)との間で、『通貨スワップ』を結び、
必要に応じて香港側に資金援助を行うことも同意しています。
☆ (米ドル)・(ユーロ)・(英ポンド)などの『世界基軸通貨』に加え、(中国人民元)が躍り
出る可能性も大きいのですが、『基軸通貨』になり得る要因は経済・金融・政治的な様々な
内容をはらんでおり、日本が経済大国となっても『円』での貿易決済がなかなかに進展しな
かったことをみると、『中国通貨=人民元』が(世界の基軸通貨の一つ)という地位を確立す
るには、多くの課題が残されており、そのスタート台に立ったに過ぎません。
(参考:為替相場の潮流変化と人民元問題 第21回 和光大学教授 三宅輝幸)
by Gewerbe 『貿易ともだち』 K・佐々木