(貿易ともだち)さん、みんな(頑張るチャン!)してるかな? (767)
『JFE、「超大型鉄鉱運搬船」2隻を導入へ」
今や、日本の製鉄業界が必要とする(鉄鉱石)の生産地は、
ブラジルでありオーストラリア
です。
(基幹産業)である「製鉄業」の設備移転は大変!とは思うのですが、(なぜ、遠くブラジルや
オーストラの鉄鉱石生産地から、日本に海上運送して、日本で製鉄をしなければならないの
か?)、、長い間、私の中では疑問でした。 今の日本の技術力と資本力、グローバル化され
た経済環境の中では、(鉄鉱石生産現地に製鉄所を移転し、生産された(製鉄)のみを日本
に輸入するのが、合理的なのでは・・・?)・(なぜ?一次原料である鉄鉱石を海上運賃を
支払って、日本まで持って来る必要があるのか?)
『JFEスティール(川崎製鉄とNKKの合併企業)は今年半ばに、30万トンの超大型
の鉄鉱石運搬船2隻を導入する。
川崎汽船、商船三井とそれぞれ15年間の長期契約を結んだ。』
鉄鉱石産地のブラジルと同社の加工拠点があるフィリピンの間の輸送に使う。
世界的な鉄鉱石の需要で海上運賃の高騰が続く中、効率輸送で年100億円のコスト削減を
狙う。 30万トン型の鉄鉱運搬船は
新日本製鉄も昨年12月
に商船三井と長期契約を結び、ブラジルー日本間で運行を始めている。
30万トン型の超大型鉄鉱石運搬船2席は、5月末と7月上旬にそれぞれ導入する。
JFEはフィリピンに鉄鉱石を前加工する全額出資会社=PSCを持っており、
ブラジル産鉄鉱石を同拠点まで運ぶのに利用する。
(ソース:2/23日 NIKKEI)
☆ かってフィリピンは日本の鉄鋼業にとって重要な鉄鉱石供給国であり、戦前から1954年
までは鉄鉱石輸入先国の第1位がフィリピンであり、ピーク時には年間164万トン、全輸入量
の20%をフィリピンから輸入していましたが、現在の日本向け鉄鉱石は0%です。
『ペレット・焼結鉱』
PSC(Philippin Sinter Corporation)
少なくとも(JFE)は、資源=鉄鉱石(ブラジル・オーストラリア)⇒二次原料(焼結鉱)⇒製鉄
(日本)と、輸入鉄鉱石を直接に日本で製鉄するのではなく、製鉄に必要な前処理工場を
フイリピンに置いていたのです。
私が(無駄!)と思っていたことは、(ブラジル・オーストラリア)→(フィリピン)→(日本)と
三国間を結ぶ、グローバル生産体制の必要があってのことだったのです。
(※) 製鉄には鉄鉱石だけでなく、還元剤としての(石灰石やドロマイト)を加えることが
必要です。
その産地がフィリピンであり、そこで、日本の製鉄所ですぐに製鉄できるように(焼結鉱)の
製造工場をフィリピンに置いている。)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木