(貿易ともだち)さん、みんな(頑張るチャン!)してるかな? (734)
BRIC'sと呼ばれて躍進を続ける(中国)・(インド)
これらの国に出張を重ねる日本のビジネスマンの言葉に、(上海や北京の中国の都市では
高級乗用車の増加が目立つが、インドでは、まったく高級乗用車は見なくて、小型車ばかり)
「その小型乗用車の半分以上が、(スズキ車)だ。」
「インドの高速道路の表示は小型車の表示がSUZUKIだ。」
こう言うと、「(スズキ」は、軽自動車を代表として、小型車に強いメーカーだから、まだまだ
発展途上国であるインド市場で安価な小型車が人気をよぶのは当然、、」などとの言葉が
聞こえてきそうです。
しかし、(スズキの特徴)は、「小型車」という前にその(企業ポリシー=経営理念)にあります。
インドは様々な意味で非常に複雑で難しい国です。
そのインドでのスズキのスタートは、「マルチ・ウドヨグ」というインド国策の(国民車)の提供
でした。 (合弁会社)とは名ばかりの「国営企業」で、社長はインド政府高官。
スズキは1997年6月にデーリーの高等裁判所に、続いて9月にロンドンの国際仲裁裁判所
に(合弁会社としての平等性)を訴えたのです。
一私企業が合弁相手の(国・政府)を訴えたのは、他に例をみません。
結果的に「スズキ」は、株式の過半数を握り、社名も「マルチ・ウドヨグ」から「マルチ・スズキ」
に替えて(完全子会社)としました。
つまり、(政治的な妥協、裏取引)もいっさいしない。 一切の妥協を排除するという強靭な
意志をインド政府に示してインドの自動車市場に君臨する立場を独自に勝ち取ってきたので
す。
(複雑な国=インドでの稀な成功)として、全世界が熱い視線を注いでいるのが「スズキ」なの
です。
「グローバル化」というと、企業の独自性とか日本流方式を抑えて、相手国、世界の常識に合
せていくことのようにも思えますけど、(日本流)・(スズキ流)を徹底して押し通して、トヨタや
ニッサンまでもが(脱帽)しているほどの(グローバル化)を成しえているのが「スズキ」です。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木