『産油国がガソリンを制限した日:インドネシア「在宅勤務令」が示すエネルギーの罠』ーに
(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (8932)
『産油国がガソリンを制限した日:インドネシア「在宅勤務令』が示すエネルギーの罠』ー②
~(前号)からの継続アップ~
◆産油国・インドネシアでこの危機が起きた3つの背景
1.掘る量より使う量が圧倒的に多い(純輸入国への転落)
最大の理由は、インドネシアがもはや「石油を輸出して儲ける国」ではなく、「自分の国で使う石油すら足りない国」になっている点です。
EIA(米国エネルギー情報局)などの統計によれば、インドネシアの近年の原油生産量は減少傾向にあり、1日あたり約60万~80万バレル程度にとどまっています。一方で、都市化や経済成長に伴う国内の石油消費量は1日あたり約160万バレルに達しています。
つまり、自国で生産する量の2倍以上の石油を毎日消費しており、足りない分は中東など海外からの輸入に完全に依存しているのです。
かつてはOPECの有力メンバーでしたが、国内需要の急増によって現在は「純輸入国」に転落し、2016年にはOPECの加盟資格も停止となりました。
2.そもそもの精製能力の不足
さらに深刻なのが、油田から原油を掘り出せても、それを自動車で使えるガソリンや軽油といった製品に作り変える能力、つまり製油所のキャパシティが全く足りていないことです。
国内に8カ所ある製油所の能力は1日約120万バレルですが、設備の老朽化などでフル稼働できていません。APERC(アジア太平洋エネルギー研究センター)のデータによれば、インドネシアは国内で消費するガソリンの約60%、家庭用プロパンガス(LPG)に至っては約79%を輸入に依存しています。
原油の自給率以上に石油製品の輸入依存度が極めて高いため、中東の製油所やタンカーの航路にトラブルが起きるとすぐに国内のガソリンスタンドが空っぽになってしまうのです。
3.1万7000の島々へ燃料を運ぶ高コスト体質
インドネシア特有の弱点として、1万7000以上の島々からなる広大な島興国家であるという地理的条件が挙げられます。
一つの陸地であればパイプラインや貨物列車で大量の燃料を一気に内陸部まで運べますが、島々が点在するインドネシアでは輸入した燃料を小さなタンカーやトラックに何度も積替え、海を越えて各島の港や山奥の村まで運ばなくてはなりません。
中東危機によって燃料の絶対量が不足すると、この複雑でコストのかかる国内物流網の末端である小さな島々から深刻な燃料枯渇が発生しやすいリスクを抱えているのです。
~以下、(次号):『ガソリンへの「補助金」は政治的な麻薬』に継続アップ~
(記事出典:alterna 2026/04/03 )
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木


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