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『政治が貿易を動かすのであり、その逆はない』ー①
2026年 02月 06日
(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (8791) 『中国の渡航自粛勧告で消費2.2兆円減の衝撃! 「日本の経済的弱点を正確に突く』棍棒外交の魔の手が迫る「唯一の打ち手はこれだ』ー① 日中の緊張が高まっている。きっかけは台湾有事が「在立危機事態」になり得るとした高市早苗首相の国会答弁だ。中国政府は日本への渡航自粛を促し、教育省は留学の慎重な検討を呼び掛けた。これにはどれくらいの経済損出が見込まれるのだろうか。「消費額2.2兆円減、実質GDPを0.36%押し下げ」。この数字が意味することとは何なのか。われわれの生活にどんな影響があるのか。経済誌プレジデントの元研修長で作家の小倉健一氏が解説していくーー。 ◆「消費額2.2兆円減、実質GDPを0.3%押し下げ」 資生堂の株価が11%急落し、三越伊勢丹ホールディングスが10%以上下落した。11月17日、週明けの東京株式市場で起きたインバウンド(訪日客)関連企業の株価暴落は、一つの政治的発言がどれほどの経済的打撃となり得るかを冷徹に示した出来事であった。 発端は、高市早苗首相による国会答弁である。首相が台湾有事を「在立危機事態」と表現したことに対し、中国政府は「抗議」から即座に「対抗措置」へと移行した。教育省は留学の慎重な検討を呼び掛け、中国国有航空大手は航空券の無料キャンセルで追従した。 この一連の流れに対し、日本の多くの報道が現象の表面をなぞるに留まっている。例えば、中国政府の対抗措置を「常套手段」と紋切型で報じたり、民間シンクタンクによる経済的損失額の「試算」を右から左は受け流すように紹介したりする記事がそうだ。野村総合研究所のエコノミストが試算した「消費額2.2兆円減、実質GDP0.36%押し下げ」といった数字は衝撃的だが、日本の報道の多くは、その数字が持つ戦略的な意味を理解していない。 ◆「政治と経済は別」という幻想 こうした報道は、中国の行動を「経済の重し」として、まるで台風や地震のような、受身で耐えるべき自然現象のように記述している。経済的損失の「額」は計算するが、経済的打撃を与える「メカニズム(仕組み)」、すなわち中国側がこの「経済的こん棒」をいかに意図的に。そして効果的に使用しているかについての踏み込みが絶望的に甘い。 「政治と経済は別」という幻想が、データによって否定されて久しい。国同志の「仲の良さ」が貿易にどう影響するかは、もはや印象論ではなく、冷たい数字で計測可能な領域である。 ◆政治が貿易を動かすのであり、その逆はない 2020年に発表された学術論文、グレゴリー・ウィッテン(Gregory Whitten)氏らによる『政治的関係は国際貿易に影響を与えるか?中国の12の貿易相手国からの証拠』は、日本の報道機関が理解していない、この冷徹な現実をデータで裏付けている。 この研究は、1981年から2019年という長期にわたる中国と、日本、アメリカ、韓国、ドイツなど12の主要貿易相手国との月次データを分析したものである。 特筆すべきは、政治的関係のスコア(-9から+9)を、中国の精華大学が作成したデータベースから取得している点である。このスコアは、戦争、首脳会議、歴史問題といった政治的・軍事的な出来事のみに基づき、「中国側からの視点」で評価されている。 ウィッテン氏らの論文が明らかにした事実は、二つある。 第一に、「政治が貿易を動かす」のであり、その逆はほとんどない、という歴然たる因果関係である。 第ニに、「政治的関係」へのショック「変化)は非常に持続的であるのに対し、「貿易」へのショックは一時的で、1年以内に消えてしまう、という事実である。 「我々の分析結果は、関係へのショック(変化)が非常に持続的であり、頻繁に貿易の変化を引き起こすことを示している。しかし、関係そのものは貿易の変化によってほとんど影響を受けず、貿易の変化には持続性がほとんどない。我々のグレンジャー因果性テストは、関係が因果性をもつことは頻繁にあるが、貿易が関係に因果性を持つことはあまりないないことを示している」。 ~以下、(次号):『「2.2兆円の損失」と騒ぐこと自体が、中国の戦略が成功している証拠』に継続アップ~ (記事出典:小倉健一 氏(元プレジデント編集長・作家)/ MINKABU 2025/11/19 )
by Gewerbe
| 2026-02-06 05:14
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