『やはり日系メーカーの戦略は勝った。欧州「2025年・新車販売EVのみ」シフトの撤回はなぜ衝撃なのか。』ー①
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『やはり日系メーカーの戦略は勝った。欧州「2035年・新車販売EVのみ」シフトの撤回はなぜ衝撃なのか。』ー①
欧州連合(EU)の執行部局である欧州委員会は12月16日、肝いりであった2035年までの新車のゼロミッション者(ZEV)移行を大きく修正する方針を示した。ZEVとは走行時に温室効果ガス(GHG)を排出しない自動車を意味するが、実際は電気自動車(EV)のことだ。つまり、欧州委員会は「EVシフト目標そのもの」を修正する。
正確には、2035年以降も、プラグインハイブリッド車(PHV)や航続距離を伸ばすための小型エンジンを搭載したレジエクステンダー車(EREV)の新車販売を容認する。つまり欧州員会は、新車EVシフトを2035年から5年間、延期することを提案している。とはいえ、新車EVシフトの修正はこれだけで終わらないようだ。
そして別の視点では、トヨタを始めとする「EVシフト一択には賭けなかった」日系自動車メーカーにとって、新たなチャンスも聞けることになる。
◆修正どころではない実質的な「撤回」
欧州議会の最多会派である欧州人民党(EPP)のマンフレート・ウェバー党首によると、2035年以降に新車を販売するメーカーに義務付けられている二酸化炭素(CO2)の削減義務は、従来の100%から90%に引き下げられるという。2040年以降もこの方針は維持されるため、PHVやハイブリッド車(HV)も販売が継続できる。
つまり、2035年までの新車EVシフト目標は、実態として撤回されたことになる。もちろん、大局的な方向としてのZEV/EVシフトは維持されるが、2035年という目標は意味を失った。EUが掲げた2035年の新車シフト目標に関しては、当初からその実現に対して疑義が呈されていたが、その通りの顛末となった。
◆EUの政策運営の問題点を体現するEVシフト目標
このEVシフト目標の撤回は、2つの点で今のEUの政策運営の在り方の問題点を体現するものだ。具体的には、まず、EUと加盟国の間の意思疎通が上手くいっていないことがある。一般に”官僚主義”と揶揄されるが、トップダウン型の政策運営となるため、特に悪影響を懸念する加盟国が強く反発し、内部分裂を招くことになる。
そもそもEVシフトに関しては、大国ではドイツとイタリアが官民ともに慎重な立場たった。他方、フランスとスペインは、企業が慎重である半面で政府が積極というように立場が分かれた。より大胆に言えば、欧州委員会とフランス政府以外はEVシフトに慎重であったわけで、これでは加盟国やメーカーが反発するのは当然の帰結だ。
次に、EUでは、規制そのものの修正や緩和が臨み難いということがある。EUによる規制は、欧州委員会が立案し、欧州議会と官僚理事会の審議を得て、正式に決定される。このプロセスは「トリローグ」と呼ばれる。これには多くの時間と労力を要するため、その修正や緩和にも多大なコストを要する。ゆえに、路線を変更し難い構造になっている。
また、安易な規制の修正や緩和は、それを企画したEU、特に欧州委員会の権威を失わせる。2035年までの新車EVシフト目標は、ウルズラ・フォン・デアライエン委員長の面子を潰し、欧州委員会の権威を傷つける。
ゆえに、規制そのものを強化する方向性は堅持しつつ、その執行を延期したり、対象を限定したりすることで、現実的な規制の修正や緩和を図ることが「現実的な解」になる。これなら、規制そのものを撤回しないため、委員長の面子も委員会の権威もある程度は保たれる。こうしてでも権威を守られなけねば、さまざまな集合体である「EU」は機能しないわけだ。
~以下、(次号):『頑なに「2035年EVシフト」を堅持するイギリスの事情』に継続アップ~
(記事出典:
土田陽介 氏(三菱UFJリサーチコンサルティング調査部) / BUSINESS INSIDER 2025/12/22)


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