『EV減速が浮き彫りにする「残存利益」争奪戦ーー』ー②
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『EV減速が浮き彫りにする「残存利益」争奪戦ーー日本勢はトヨタ連動で優位、欧州勢は苦境か?』ー②
~(前号)からの継続アップ~
◆事業譲渡が生む新たな競争軸
エンジン関連部品は数万点に及び、大手から中小まで多用なサプライヤーが係わる巨大な産業領域だ。かつてはエンジン事業の縮小が見込まれ、多くのサプライヤーが撤退や縮小を検討した。しかしその一方で、事業を引き継ぎ拡大する企業が徐々に現れ、市場構造の変化に対応する動きが進んでいる。
日本特殊陶業はスパークプラグで世界シェアトップを握るだけでなく、各種センサーも手がける大手サプライヤーである。同社は2025年9月、デンソーとスパークプラグ及び排気センサー事業の譲渡契約を締結した。
この結果、スパークプラグの世界シェアは6割に達し、事業基盤の強化につながる見通しだ。譲渡により取得した製品群は、既存技術との統合や生産性向上に活用されるとみられ、サプライヤー間の競争優位性を高める契機となる。
またデンソーは、トヨタグループの愛三工業に燃料関連部品事業を移管している。2022年の譲渡により、愛三工業の燃料ポンプは世界シェアの4割を占め、トップメーカーに躍り出た。売上高も2021年ごろから倍増し、譲渡による事業強化の成果が明確に現れている。さらに同社は、2030年時点でも世界のエンジン車が7割を超えるとの見通しを踏まえ、エンジン関連事業の拡大を継続している。
こうした事業譲渡は、事業規模を増やすだけでなく、技術・製品ラインの最適化や市場シェア拡大の戦略的手段として機能している。国内サプライヤーにとって、譲渡を通じた競争軸の再構築は、変動する市場環境での生き残り戦略として重要性を増している。
◆変調する欧州勢とサプライヤーの苦境
EVシフトの減速とHVの再評価が進み、エンジン車は当面存続する見通しだ。ただしサプライヤーがこの変動期を乗り切るには、自動車メーカーの戦略との連動が不可欠になる。国内ではトヨタがその方向性を握っており、HVを軸に据えた製品戦略が、国内サプライヤーに明確な事業指針を提供している。
トヨタはEV投入に慎重である一方、HVは同社の技術的強みとして世界に展開されている。エンジンは通常のハイブリッドでもプラグインハイブリッドでも欠かせない構成要素だ。
トヨタはエンジン関連サプライヤーを集めて”決起集会”を開き、エンジンが主力である体制が続くことを明示した。この方針により、国内サプライヤーはエンジン事業の強化に動きやすい環境が整っている。
一方、欧州では状況が異なる。政府主導のEV政策に従い、現地メーカーはここ数年でEV投入を加速させてきた。その結果、エンジン関連事業の縮小が進み、サプライヤーは急速な戦略転換を余儀なくされている。
足元ではHVの需要が復活しつつあるものの、急激な方針変更が求められ、欧州サプライヤーは不安定な市場環境に翻弄されている。
独大手ボッシュは2025年9月、自動車関連事業で1万3000人の人員削減を発表し、経営環境の厳しさを示した。
こうした欧州勢の苦境は、生産縮小の問題にとどまらず、サプライヤー間の競争構造や商品調達戦略に影響を及ぼしている。変動する政策と市場のなかで、サプライヤーは自社の事業ポジションを再評価せざるを得ず、国内とは異なる競争条件に直面していることが明確になっている。
~以下、(次号):『自動車メーカー依存の現実』に継続アップ~
(記事出典:いのうえみずみ 氏(元自動車エンジニア/ Merkmal 2025/11/20 )
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木


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