(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (8714)
『「脱ドル」が騒がれても崩れない理由 歴史・データ・デジタル通貨から読む”米ドル基軸体制”の本当の強さ』ー③
~(前号)からの継続アップ~
21世紀に入り、特に20081年のリーマン・ショック以降、世界経済は「米国依存のリスク」を意識するようになり、各国が外貨準備の多様化を進める動きが顕在化した。
さらに、中国の台頭と人民元の国際化(IMFのSDR構成通貨入り,2016年)、EUの金融統合によるユーロ圏の拡大、そして地政学的対立(米中摩擦、ロシア制裁など)などもドル依存の脆弱性を浮き彫りにしている。
2000年以降の米ドルシェアが穏やかながら低下傾向にあるが、この動きは「脱ドル化(dedollarisation)」と呼ばれ、特に資源国・新興国を中心に進展している。
Swiftのデータをもとに、直近2年程度の国際決済や貿易決済における米ドル比率の推移などをみると、直近でも貿易分野では8割程度、国際決済分野では6割程度が米ドルで行われており、決済レベルにおける米ドルの優位は揺らいでいない。
一方、貿易決済においてはドル比率が穏やかな低下傾向を示している。これは中国・人民元のシェアが拡大していることによるものだ。経済減速に見舞われてている中国だが、依然として世界経済の成長のけん引役である点は事実であり、各国の対中貿易の拡大が背景にある。
◆それでもドル基軸に頑健性はある
このように外貨準備ではドル⇒ドル以外の通貨への移行、貿易決済通貨では中国人民元のシェア上昇による米ドルシェア低下が見られる。
もっとも、これらの動きを「ドル基軸体制の崩壊」と紐づけるのはやや行き過ぎにも思われる。貿易の8割、国際決済や外貨準備の6割近くを占める米ドルの地位は依然として圧倒的である。
確かに、世界経済の変化に伴ってドルの地位は長期的には相対的に低下傾向がみられるものの、代替となる通貨が存在するわけではない。
基軸通貨としての機能をドル・ユーロ・人民元で筆者が評価したものを見ると、資本規制の存在や政治や財政の統合が十分でない点で、現状ではユーロや人民元がドルに変わり得る通貨とは思えない。
足元では金価格の上昇をドル基軸の揺らぎと結びつける文脈での議論も見られるが、金は価値担保の手段となっても、決済手段にはならない。
新興国の成長に伴い、世界経済におけるドルの相対的な地位低下は今後も進むとみられるが、それにドル基軸体制そのものを揺るがすほどのインパクトはないと考える。
また、トランプ大統領自身も「強いドル政策」を維持していることも重要だろう。2024年11月にはBRICS通貨創設の動きに対して、「基軸通貨としてのドルを奪おうとしている」と明確に牽制を掛けている。
トランプ大統領は自国製造業の保護等の観点でドル安を望んでいても、「基軸通貨ドルの放棄」までは望んでいない、と見られる。この点はドル基軸の今後を考えるうえで重要なポイントであろう。
~以下、(次号)に継続アップ~
(記事出典:星野卓也 氏(第一生命経済研究所)/ TBS CROSS DIG with Bloomberg 2025/12/07 )
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木


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