(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (8159)
『”衰退する帝国”のトランプ氏、「グリーンランドの割譲」や「パナマ運河の奪還」発言の真意』ー②
~ by 白木久史 氏(三井住友DSアセットマネジメント(株))~
2.石油(オイル)帝国のトランプ氏とパナマ運河
◆ トランプ氏の目玉政策の一つに、資源エネルギーについての規制緩和による開発加速と輸出促進があります。米国による資源エネルギーの増産は、(1)需給緩和・価格下落によるインフレ抑制の効果、(2)輸出拡大による貿易赤字の削減効果、(3)石油・ガス収入に国家財政の多くを依存するロシアの国力を削ぐ効果がありそうです。まさに、戦略物資であるエネルギーを支配・コントロールする「石油(オイル)帝国」としての影響力を増すことが、米国という「老いる帝国」を救う最善策とトランプ氏は考えているのでしょう。
◆ 今後の増産と輸出拡大が見込まれる米国の液化天然ガス(LNG)は、アラスカなどを除くと、その生産はテキサス州とルイジアナ州に集中しています。そしてLNGの一大消費地であるアジアへ既存のルートで輸出する場合、船舶はパナマ運河を通過することとなります。締め上げられると命にかかわる「国際物流のチョークポイント」ともいうべきパナマ運河にあって、グリーンランドと同様にその動きを活発化させているのが中国です。
◆ 中国とパナマの国交は2017年に始まりました。約100年にわたるパナマと台湾の国交に終止符を打ってあらたに両国の関係が始まるにあたり、中国政府はパナマの地下鉄整備を支援し、パナマ最大の港であるマルガリータ島港を買収し、さらにパナマ運河をまたぐ橋梁建設を落札しました。
そして、パナマを訪問した習近平国家主席は、「パナマの物流戦略は中国の一帯一路とリンクさせる」と宣言しています。
◆ 安価なLNGをアジアへ輸出したい米国の国益を直積的に脅かして」いるのが、パナマ運河の通行料の値上げです。パナマ政府は運河の通行料を2023年から段階的に引き上げると決定していますが、一例をあげると、米国産液化プロパンガス(LPG)を日本に輸送するLPG船の通行料は、2023年から2025年の3年間に約9割も引き上げられることになりました。
◆ パナマ運河は、今から110年前に米国が当時最新の土木技術を駆使し、国家予算(約7億3,800万ドル)の半分に相当する約3億7,500万ドルの巨費を投じ、実に10年の歳月を費やして建設したものです。そして、通行量の7割以上(発地と着地を2重にカウントしたシェア)を米国の船舶が占めています。
そんなパナマ運河が中国の影響下に入り、さらに米国が高い通行料を課されるような事態に至っては、トランプ氏でなくても理不尽に感じるのではないでしょうか。そう考えると、トランプ氏の「パナマ運河の返還を」という発言には、単なるプラフ(脅し・はったり)以上の重みがあると考えておいたほうがよさそうです。
~以下、(次号):『3.トランプ2.0で加速する日米互恵関係と投資機会』へ継続アップ~
(記事出典:白木久史 氏(三井住友DSアセットマネジメント株 / THE GOLD ONNLINE 2025/01/17)
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