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『原産地証明書の第三者証明制度について』ー⑤
 (貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (1706)

『原産地証明書の第三者証明制度について』ー⑤
 ~(前号)からの継続アップ~

「非原産材料を用いた場合の基準」
◆付加価値基準(VAルール)
 日マレーシアEPA協定を使って、乗用車(HS8703.24)を輸出する例をみる。
HS8703.24の品目別規制では、原産資格割合が60%以上であること(HS8703の産品への関税分類変更を必要としない)となっている。
 乗用車をマレーシアに輸出する場合、FOB20,000ドルで、中国での付加価値が3,000ドル、残りが日本国内での付加価値であったとすると、日本国内での付加価値割合は60%を超えているので、この製品は日本の原産品になる。

 付加価値基準の計算式は主に3つの方法がある。
・1つめは、控除方式で、輸出産品の価格から非原産材料の価格を引いたものの輸出産品に対する割合をみるというものである。
・2つめは、積み上げ方式で、原産材料と非材料費の合計価格の輸出産品に対する割合をみるというものである。これら2つは計算結果としては同じものになる。
・3つめは、非原産材料からアプローチする方法で、材料が原産品か非原産品であるかを問わずに、すべて非原産品であるとみなして、材料費以外で原産資格割合を満たしているかをみるというものである。実務的には立証の資料を減らすことができるので、付加価値が高い場合にはこの方法も有効な選択肢となる。
【控除方式】(輸出産品の価格-非原産材料費の合計価格)/輸出産品の価格×100
【積み上げ方式】原産材料費と非原産材料費の合計価格/輸出産品の価格×100
【非材料費からのアプローチ】(輸出産品の価格-材料費合計価格)/輸出産品の価格×100

 付加価値基準の立証では、計算ワークシートという資料を作成いただいている。原産材料と非原産材料に分け、それに加えて生産コスト、経費、利益、輸送コスト等の非材料費を書いていただく。
 原産資格割合は原産材料価格合計と非材料費合計を足し合わせたものの産品のFOB価格に対する割合で求めることができる。

 関税分類変更基準の場合と同様、原産性立証の裏付け資料は協定で保存義務が課せられていて、保存期間は証明書発給の日から3年または5年保存しなければならない。

③ サプライヤー証明書
 関税分類基準、付加価値基準を適用するにあたり原産材料を用いる場合は、その材料の原産性を裏付ける資料としてサプライヤー証明書が必要になる。
 サプライヤー証明書は、材料の供給者が原産性を確認したうえで作成する書類である。この時の原産材料の原産性は、原産品の原産性と同様のプロセスを経て確認を行う必要がある。

④ 救済規定(僅少・累積)
 品目別規則を満たさない場合に使えるルールとして、僅少(Deminimus)や累計(Accumulation)がある。
「僅少」は、輸出産品の材料に関税分類変更基準を満たさない非原産材料があったとしても、協定・品目ごとに定められた一定割合以下のものについては無視してよいという規定である。
「累積」は、協定の相手国の原産品を材料とした場合、この原産品を日本の原産材料とみなすことができるという規定である。

 ~以下、(次号):「RCEP協定」に継続アップ~

(記事出典:日本商工会議所 国際部 菊川裕司 氏 2022/09)

 blog up by Gewerbe  「貿易ともだち」 K・佐々木
『原産地証明書の第三者証明制度について』ー⑤_a0061688_333364.jpg

by Gewerbe | 2023-05-07 06:48 | Trackback | Comments(0)