(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (1699)
『国際機関から見た世界の動きと税関の対応』ー⑤
~(前号)からの継続アップ~
◆「米中貿易紛争」
中国 経済の台頭はめざましいものがあり、2001年と2018年のGDP を比較 すると、1.3兆ドルから13.6兆ドルへと大幅に増えており、同時期のアメリカ は、10.2兆ドルから20.6兆ドルへの増加に留まっています。他方、日本 は4.7兆ドルから5兆ドルとなっていて、あまり変化がありません。こうしたことから、アメリカでは”チャイナショック” と言われるように、国内の製造業の雇用がかなり奪われているのではないか考えられるようになりました。
(当時)のアメリカのトランプ政権の中国に対する不満というのは、対中貿易赤字 の大幅拡大、対中進出企業に対するジョイントベンチャーの義務付けのようなテクノロジーの強制的移転 、金融サービスやインターネットサービス分野での外国企業の市場アクセス制限 、さらには補助金 を通じた中国ハイテク産業の育成等といった問題です。
これに対して中国は、貿易赤字はあくまでアメリカの国内問題であり、テクノロジーの移転についてもアメリカ企業が低廉な土地や人件費、税制上の優遇といった恩恵を受けていること、WTO加入時の約束は守っていて、さらに中国はまだ開発途上国であると反論しています。
このように両国の主張はかみ合わず、追加関税 措置の応酬へと繋がっています。
そして、アメリカのみならず、世界中で中国の経済・政治体制に対する見方が変わってきています。
2018年3月の『エコノミスト』誌では”How the West got China wrong” =「どうして中国で間違ってしまったのだろうか?」 という記事がありますが、WTO加盟によって市場経済化 が進んだわけでもなく、民主化 が進んだわけでもなく、さらに一帯一路 のように民主化によらずとも経済成長ができるという中国のモデルができています。
EUも2019年3月に発表した指針の中で、これまでの対中政策を方向転換 し、従来の協力姿勢から経済・システム上の競争相手であるとの見方を示しました。その結果、日米欧で中国を念頭に置いたWTO改革をしていく ということになりました。
米中貿易紛争の行方は分かりませんが、次第にテクノロジーの覇権争い の様相を帯びてきています。中国の補助金の問題やテクノロジーの強制的移転の問題については、2019年3月に成立した外商投資法 では外国投資者・外国企業の知的財産権の保護強化が規定されていますが、それだけではないということになれば問題となってきます。
この覇権争いを1980年代の日米貿易摩擦 の時と比較すると、当時の日本のGDPの対米比が40%だったのに対し、現在の中国のGDPの対米比は70%であり、国家安全保障 の状況も異なっています。
~以下、(次号):「貿易サプライチェーンの安全保障」 に継続アップ~
(記事出典:御厨邦雄 氏(WCO(世界税関機構)事務総局長) 2019/11)
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木
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