『「再び」輸出されるようになった日本のカキ かつて外国の市場を救った歴史も』
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『「再び」輸出されるようになった日本のカキ かつて外国の市場を救った歴史も』
世界中で養殖される人気の貝「カキ」。日本でも各地で養殖されていますが、かつてこの日本のカキが世界のカキ市場に影響を与えたことがあります。
◆広島のカキ(牡蠣)がフランスへ輸出開始
日本最大のカキ産地のひとつ・広島県のカキ加工企業が先月、広島県産の冷凍殻付きカキの輸出を開始し、話題となっています。輸出先は世界屈指のカキ愛好国・フランスです。
広島県では県内の三津湾が、EU輸出用魚介類の生産海域に指定されており、そこで養殖されたカキを東京・羽田空港からフランスに空輸するのです。国産カキのEU圏内への輸出は史上初めての事例となります。
カキの増産と輸出に向けた活動を進めている同県は、29\025年までに「カキ輸出額12億円6000万円達成)を目指しており、世界で最も巨大なカキ市場といえるEUへの輸出拡大に取り組んでいます。
◆フランスのカキの親は日本産!
カキの世界最大の消費国であるフランス。中世から食材として高い人気があり、19世紀以降は庶民の間でもカキが食べられるようになった結果、大量のカキが消費され、一時は乱獲がたたって資源量が激減しました。
その後にカキの養殖技術が確立しピンチは去ったのですが、20世紀の中頃に養殖カキに伝染病が蔓延し、再び同国のカキ食文化は危機を迎えることに。それを救ったのが、日本から送られたカキ種苗でした。世界中からフランスにカキの種苗が送られ、試験を繰り返した結果、1966年に宮城県から送られた種苗が病気への耐性を持つことが判明。その後10年にわたり種苗の供給が続き、再び養殖事業を継続できるようになりました。
半世紀後、フランスにカキ種苗を送った宮城県の養殖業者は、東日本大震災で壊滅的被害を負いました。このとき、フランスのカキ業者たちは「あの時の恩返しだ」と結束して支援をおこなったことが知られています。
◆アメリカで高評価の「クマモト・オイスター」
さて、このフランスの例のほかに、日本から輸出されたカキが「種として」輸出先に定着した例があります。それはアメリカの「クマモト・オイスター」。
太平洋戦争が終結してすぐの頃、カキの大好きなアメリカ人のために、日本を統治していたGHQ(連合国軍総司令部)は日本のカキをアメリカに輸出するよう指示を出しました。
その際、熊本周辺から輸送された小ぶりのカキが、アメリカで人気を博しました。このカキは「クマモト・オイスター」の名前でアメリカに定着し、現在も養殖が行われています。
このクマモト・オイスター、実は日本で一般的な「マガキ」ではなく「シカメガキ」という別種のカキでした。大粒の剥き身が好まれるわが国ではマガキが愛されており、小粒であるシカメガキは養殖されずあまり食用にされてこなかったのです。
シカメガキは一時、生息域の破壊もあってその生息数を減らしていました。しかし近年、欧米式の殻付きカキが盛んに食べられるようになると、その味の良さや手頃な大きさが評価され、養殖が始まるなど再びスポットライトが当たるようになっています。
(記事出典:TSURINEWS 202303/18)
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木
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