(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4421)
『日本における税関輸入事後調査の傾向と輸入コンプライアンスの重要性について』
Ⅲ 輸入申告に関するコンプライアンスの重要性
近年、税関輸入事後調査の件数の増加や更正期間の延長により、納税不足による追徴税額がさらに大きくなると予想されることから、企業において適切な輸入申告を確保するためのコンプライアンス体制の構築・維持が求められています。
輸入申告業務を通関業者に依託していても、加算要素など輸入申告に必要な情報が企業から通関業者に伝えられなければ、適切な申告は望めません。
また、仮に申告漏れがあったとしても、社内のコンプライアンス体制が機能していて、税関から指摘される前に自主的に修正申告を行うことができれば、過少申告加算税の課税を免れることも可能です。
また、税関輸入事後調査において、申告内容は適切であるにも関わらず、調査官に十分な説明ができず追徴課税を受けるケースが少なからず発生していることからも、コンプライアンス体制の確立が重要となります。
さらには、通関に関する所要時間の短縮に有効な認定事業者(AEO)制度、関税削減に有効な自由貿易協定(FTA)制度、経済連携協定(EPA)制度や保税制度の活用には、一定のコンプライアンス体制が求められることから、確たるコンプライアンス体制の構築・維持は、通関時のリスクに対応できるだけでなく、ビジネスの有効化にもつながるものと思えます。
(記事出典:大平洋一 氏・新日本アーンストアンドヤング税理士法人 Tax update)
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