(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4584)
(~前号より継続)。
『「お嬢サバ」に「白雪ひらめ」? JR西日本が魚の養殖に乗り出したワケ』
「うちの会社、養殖をやっているんですよ」。昨年の秋、JR西日本の公報担当者にこう言われた。調べてみると、鳥取県で飼育している「お嬢サバ」などはブランド化していて一部では人気になっているらしい。鳥取県知事お得意のダジャレの一つだろうとくらいに考えていて、まさかJR西日本がやっているとは思いもよらなかった。
【なぜ鉄道会社が養殖事業を?】
そもそも気になるのは、どうして鉄道会社が養殖などというまったく別のジャンルに進出したのか?JR西日本創造本部で養殖事業のサブリーダーに聞いた。
「鉄道は地域に支えられています。地域あっての鉄道、弊社だと思っています。ですが、最近は地方の衰退が社会的な問題の一つ。特に地方では一次産業が衰退し、それに伴って地域そのものの衰退につながっている。そうした中で地域に支えられている弊社としては、地域活性化に取り組むことは重要な責任のひとつです。そこで沿線でも盛んな水産業を変革し、新たな産業に育て、雇用を生んで地域を元気にするという目的をもって養殖を手掛けることにしました」。
【「陸上の水槽だけで養殖する」というチャレンジ】
「弊社の養殖は”陸上養殖”というもので、近年になってようやく技術が確立されたもの。鳥取県がサバの陸上養殖の研究を進めているのは知りまして、2015年にこちらから『共同研究をしませんか?』と持ち掛けました」。
陸上養殖は、海面ではなく完全に陸上の水槽で行う(水は深層から汲み上げた海水などを使う)養殖だ。そのため、水温や水質の管理が容易で、海洋汚染・自然災害などによるリスクを大きく下げることができる。アニキスをはじめとする寄生虫やウイルスもほぼゼロにすることができ、生食にも適するというわけだ。
【サバの養殖を手掛けるのは元漁師・・ではなくて、元駅長】
鳥取県岩美町・網代漁港の突端に大きな水槽がいくつも並んだ養殖場があり、ここはJR西日本が自ら運営している陸上養殖場で、責任者の吉村さんは、魚のことなら右に出る者のいない元漁師・・ではなくて、なんと元駅長だとか。
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JR西日本=元・”国鉄”が、ここまでの意識改革の実践をやってのけるとは、”驚愕!”です・・。
(記事抜粋:鼠入 昌 氏ー「文春オンライン」 2019/03/04)
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