『焼酎メーカー、三和酒類の欧州輸出の取り組み―②』
(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4612)
『日EU・EPAによる容量規制の緩和に期待』
焼酎メーカー三和酒類の欧州輸出の取り組み
ー「次のターゲットは外国人需要の開拓ー
これまで三和酒類が輸出先のターゲットとしていたのは、(1)現地の日本人が多いバーやスナック、(2)日本人が多い日本料理店だ。しかし、海外に在住する20歳以上の日本人は約100万人と限られている。輸出を拡大するためには、おのずと外国人の需要を増やしていくほかない。
新たな需要開拓には課題がある。(3)外国人が集まるバーやスナックでは、世界中の蒸留酒やそれ以外の酒類との競合にさらされるほか、味だけでなくブランディング自体が重要になってくる。(4)外国人が集まる日本料理店では、先んじて世界に広がった日本酒にいかに切り込んでいくかがカギとなる。「これまで国内市場が主だった焼酎は、海外市場においても現地の日本人がターゲットとなっていたので、現地の人の目にとまる機会が少なかった」と話す。
「コンペティション参加によるブランディング戦略」
こうした状況にある焼酎をいかに世界に広めていくか。三和酒類が取り組んできたことの1つに、欧米の権威あるスピリッツ品評会への参加がある。2016年にはロンドンで開催された「インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション」最高賞を受賞した。最近では「いいちこスペシャル」が2018年にサンフランシスコで開催された「ワールド・スピリッツ・コンペティション」で最高賞を受賞している。
蒸留酒の世界で権威ある品評会に参加し高い評価を得ることは、世界のバーテンダーへの効果的なアピールとなる。特に蒸留酒の世界ではバーテンダーの存在が大きい。影響力のあるバーテンダーへ焼酎をアピールし、認知度向上や消費増につなげていきたい考えだ。
「日EU・EPA発効による新たな輸出の可能性」~
(記事出所:JETRO(ジェトロ=日本貿易振興機構・田中 普 氏、出沼順子 氏)
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木