『2020年東京五輪、日本の食材を提供できない訳』
(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4600)
『2020年東京五輪、日本の食材を提供できない訳』
昨年1月に、自民党農林部会長で農協改革の旗振り役の小泉進次郎氏が都内で講演し;
「安全にかかわる農産物の国際認証(グローバルGAP)を取得することが日本の農産物のブランド化につながり、農産物の輸出拡大になる。今年から国際認証の取得に向けて取り組まないと、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックの開催時に提供する食材に間に合わない」
と強調。 (※)グローバルGAP(Good Agricultural Practice)
国際認証の獲得に向けて全力で後押しする考えを明らかにした。2017年1月20日に開会する通常国会では「8本の農業改革関連法案を提出、自民党がまとめた『農業競争力強化プログラム』に盛り込まれた内容を実行、フォローアップしていく。今年の1年は農政新時代の礎を作る年だ」と述べた。
『オリンピックの食材調達基準』
2017年3月に東京オリンピック開催時に提供される食の調達基準が発表。この中では;
① オーガニック(有機)食材
② 農業と福祉が連携し、障碍者を雇用して生産している食材
③ 国際認証を得ている食材
が優先的に使われることになる。オリンピック期間中の1カ月と2週間に必要な食料は”1,500万食”で、このうちどれだけ日本の農産物で賄えるかが課題になっている。
オーガニック(有機栽培)食材は日本では農産品の0.4%しかなく、国際認証を受けた農産物をどれだけ出せるかにかかっている。国際認証には最も高いレベルのグローバルGAP、その次の段階の日本版GAP(JGAP)アドバンス、JGAPベーシックの3種類がある。国際的に信用力のあるのがグローバルGAPだが、日本でこの認証を得ている農家・団体は399しかない。
JGAPは約4,000あるが、全体の農家と農業団体の数からすると圧倒的に少なく、農産物の国際化に向けての取り組みを怠ってきたツケがきている・・・。
(記事抜粋:WEDGE Infinity 日本をもっと考える 仲西 亨 氏 2017/01/16)
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木