(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4509)
『海外で嫌われる・・日本発の”外来種”』~日本も「加害者」~
前号は、日本からの輸出自動車にカメムシが大量に発見されたために、ニュージランド政府が入港を差し止めた話題でした。
これまで”外来種”といえば、海外から日本に侵入して来る種ばかりが注目されてきましたが、今回のカメムシのように日本から海外に持ち出されて外来生物となるものも多数存在します。
その中には、海外で定着を果たし、現地の生態系や人間社会に深刻な影響を与えているものもおり、日本は立派な外来種輸出国でもあるのです。
ージャパンの名を冠したやっかいものー
アメリカでは日本在来のコガネムシの一種「マメコガネ」が1900年代はじめに輸送貨物に紛れて持ち込まれ、以来、農業の大害虫として問題となっています。「ジャパニーズ・ビートル」と呼ばれ、天敵のいない米国内において急速に分布を拡大し、大豆やトウモロコシなど主要輸出農産物に深刻な被害を与え続けています。
二ホンジカ(日本鹿)は現在、日本国内でもその数が増え過ぎて、林業や農業で被害が深刻になっていますが、このシカは古くから主に狩猟目的および食用としてヨーロッパや米国、ニュージランドにも持ち込まれています。日本同様に農林被害をもたらすほかに、在来のシカと交雑することによって遺伝的攪乱(かくらん)を引き起こしていることが指摘されています。
(記事抜粋:国立環境研究所生態リスク評価・対策研究室室長ー読売新聞2018/10/21)
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木