『日本の良い物を残したい、だからフランスに出た~③』
(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4496)
『日本の良い物を残したい、だからフランスに出た~「パソナ農援隊」社長~③』
食材のままでは人を呼び込めない
ー他国でもこうした取り組みは行わないのか?-
最初はアジアも考えた。しかし、日本から距離が近く規制も厳しくないため、すでに注目度は高く、日本と同じように競争が激しくなる。さらに人口が多く、市場が大きいため、バイヤーの方が強く、値段交渉が厳しい。大手なら安く、たくさん売ることができるが、中小の生産者が手間暇かけてつくった商品は、下手をすると赤字になってしまう。
遠回りのようでも、フランスという世界の食のトップの国でお墨付きをもらい、パリから発信して、他国に持って行ったほうが、価値ある商品として販売が広がるのではないかと考えた。インポーターでは欧州連合(EU)の各国に展開している会社も多いので、今後はフランス以外にも広がりが出てくると思う。
ー今後の展開は?-
引き続き、食と観光のプロモーションに取組んでいく。2019年にはラグビーのワールドカップが日本であり、20年には東京五輪・パラリンピックがある。そういう大きなイベントの機会に、東京や京都のような大都市だけでなく、日本の地方にも足を運んでもらいたい。フランス人にとって食は大きな観光のインセンティブになる。最終的には地方の観光につなげたい。
パソナ農援隊としては、日本国内でも料理人とバイヤーのネットワークをつくっていきたい。各地においしくて良い食材があるのに、消費者やシェフがその食材の生産者を知らない。シェフと生産者をもっと近づける動きを行い、生産されたものを食として、料理として魅力あるものに仕上げていきたい。
(記事出所:「パソナ農援隊」:田中康輔社長ーJIJI.COM「Agrio」編集長:菅 正治氏)
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木