(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4264) 下記の問題選択肢は、2015年度の通関士試験での関税法等科目・輸入貿易管理令に係る出題ですが、その問題記述の”凄さ!”が理解できるでしょうか・・? この年の通関士試験において、この問題選択肢を、”自信を持って解答した受験者の”読解力”は素晴らしいものがあります。
『関税法等試験科目・輸入貿易管理令』
【問題選択肢記述】 税関長は、特に必要があると認めるときは、1月以内において、経済産業大臣の輸入の承認の有効期限を延長することができる。
【解 答】:〇 問題は正しい記述である。
【解 説】:
「輸入の承認の延長」において、1月以内という期限設定がありましたか?輸入の承認をした日から6ヶ月以内である。ただし、経済産業大臣は、特に必要があると認めるときは、6ヶ月と異なる有効期間を定め、
又はその有効期間を延長できる。 (輸入貿易管理令第5条)
☆
「税関長に委任されている権限」 輸入令に基づく経済産業大臣の権限のうち、税関長に委任されている権限。(輸入令第18条、輸入規則第5条)
[輸入の承認の有効期間]:
1回につき1月以内の延長(通産2月以内)
※
この問題記述は
、”税関長は、~”での書き出しとなっています。つまり、この冒頭の”税関長は”の語句から、この問題記述は、輸入貿易管理令の承認者である経済産業大臣自らではなく、「税関長に委任されている権限」への内容に飛躍
(直接表現でなくて裏に隠した記述表現問題記述)である点です。
☆☆
このポイントにおいて、本年度=第52回通関士試験において留意しなければならない点は、通関業法試験科目においての
「税関長への権限委任」に係る問題です。法令改正により、現状の通関業許可者は、従来の税関長から
財務大臣に変わりましたが、その財務大臣の権限の多くは、
”税関長に権限委任”されています。
上記のような記述で混乱を狙う意図的な選択問題記述の混入の可能性は想定できますので、
「通関業の許可に係る税関長への権限委任」は注意して学習しておいてください。
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