(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4375)
農水省は欧州の野生鳥獣のの肉(ジビエ)輸入量の調査結果を初めてまとめた。ジビエの本場でも国内産だけでは需要を賄えず、フランスは流通量の7割、ドイツでは4割を輸入が占めている実態が明らかになった。
日本政府はジビエの利用を倍増させる目標を掲げ、販路開拓に力を入れており、将来的な欧州への輸出も視野に入れたいとする。
我が国・農水省の調査によると、フランスは2015年の流通量が1万1400トンで、うち輸入は8000トン。原産国はニュージランドやオーストラリア、東欧など様々。ドイツはデータが1998年と古いが、年間の流通量は4万5000トンと大きい。輸入物は2万トンと4割を占めた。
日本政府は5月にまとめたジビエ普及の対応方針で、2019年度までに利用量の倍増を目指す。国内の需要はまだ小さく、外食などでいかに掘り起こすかが課題。
欧州に販路を築けば、国産ジビエの安定した売り先確保につながる期待もある。同省は「欧州はジビエの需要が大きく、国産を輸出できる可能性がある」と有望視する。 (記事:日本農業新聞 2017/06/19)
☆
「可能性がある・・」とか、「輸出拡大も視野に入れる・・」、「倍増を目指す・・」 まず、”目標達成は不可能!”でしょう。
その程度の意識レベルで、世界市場の拡販が実現できるほど、現状の世界市場のスピード感と情報網はゆったりとしたものではありません。 先にアップ済みの『ノルウエー・サーモン』の話題を振り返って見て下さい。ノルウエーは、次産業の新規創設のために、「日本で認められれば、世界に広がる!」と、国家を上げての新規産業創設として徹底的に日本向けのサーモンを研究し、課題とされる難関を次々とクリアーして見事に日本市場での消費者を捉え、「日本で認められているのならば安心・・」と、次々に他の国々にその販路を拡大させてきました。「農林水産省」のみならず、「環境庁」・「文化庁」・「経済産業省」・「厚生労働省」など日本全体の「新産業創設国家プロジェクト」として取り組まないかぎり、”官僚主義”・”縦割り社会”の我が国において、この”希望的目標”の実現は不可能でしょう~。
「自動車で儲けられるから~」、「工作機械の輸出で儲けられるから~」、あえてリスクの多い農水産業新産業振興への努力には国家として腰が引けるのは事実です。しかし、この戦後の産業政策は、結果として今、日本国土の荒廃となって後先ならぬところまで進展しています。
「金網や柵で囲まれた中で暮らす中山間地の人々」=(動物園の反対)が、現在の中山間地の実情です・・。
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木