(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4279)
本試験から一夜明け、各スクールからの「解答速報」も出始めた今日、泣別れもありますが、あるサイトを覗いてみると、きっちりと基本を押さえながら受験対策を重ねてきた多くの受験生の皆さんが、「合格圏内の正解を取得」し、一安心されているようで嬉しく感じています。
一つ心配なのは、サイトの書き込みにも投稿がありましたが、「実務科目」での(申告書)と(その他の問題)とを”別科目”として扱う採点基準です。僕の中では、この「実務科目の得点の別扱い」は、”判定基準の常識”であって、従来そうされてきました。数年前の難解問題の年の合格率低下時に”一定合格率確保のため”に、「実務科目合算での判定」が実施されたに過ぎません。 つまり、「申告書作成問題」と「その他の問題=15問」とは別科目扱いで、”それぞれの基準点以上の得点確保”を原則とされてきました。
現状のNACCS申告においては、その関税・消費税における税額確定は内部ソフトによる自動計算により、問題において、税額算出の端数処理とか計算規定の基礎は反映されないのですから、受験生のこれらの分野の基礎スキルを問うその他の問題での得点を申告書と分離判定することは極、普通のあり方です。ここ数年間は、「規定の合格率の確保=合算判定しないと、極めて低い合格率になってしまう」ことを避けるために例外的に全体判定したに過ぎません。
「申告書問題」においては、(評価申告)、(貨物分類)の両面において、受験生のスキルを問う対象貨物は、限られた内容しか盛り込めません。幅広く全体的な各受験生の実務能力を問い、その合否判定を下すためには、「その他の問題」との”別個判定”が、ごく自然な不可欠な要素と考えられます。
☆
西日本の二つの大手海貨業者(乙仲)の県支店において、毎年に企業経費において、各研修会・社内受験講座を開催し、両社とも12~13名の受験者を送り出しながら、昨年の合格者は両社ともに”0~1名”のみだったそうです・・・。
「通関業連合会」を代表とする関係業者・協会からすると、実務経験のある「通関業務従事者」からの合格者の増員で、効率的な通関士の確保を狙うのでしょうが、通関従業者の日々の業務の多忙は十二分に理解できると言えども、敢えて低次元の言葉を借りるならば、”会社の援助を受けながら、奴らは、本気で勉強しちゃ~おらん・・”と言えます。
「実務科目免除者」を羨むことも、妬むことも必要ありません。”基礎をきっちりと押さえた出題構成」で一見して、実務科目免除者の合格率がかなり高いように思えますが、蓋を開けてみれば、「実務科目免除者の実質^合格率が想定外に低い」の結果に落ち着くと思いますよ。今回の問題構成は、業法も関税法等も、日々業務の消化での慣れ・惰性で正解を出せるものではありません。各問題ともに”きっちりとした基本理解・判断が要求される出題構成”です。
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木