(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4094)
【貿易摩擦(ぼうえきまさつ)】
貿易摩擦おは、輸出入を行う国と国の間で輸出と輸入の不均衡によって起こる軋轢問題(トラブル)のことを言います。例えば、輸入しようとする品物が国内でも生産されている場合、輸入品が国内より安い価格で売られてしまうと国内品が売れなくなってしまい国内の生産者が困ってしまいます。
そこで、国内の産業を守るために、
安い輸入品が入って来過ぎないように関税を高くするなどで輸入量を調整(制限)することがあります。これを保護主義的処置と言います。その時に、この対応について輸出する相手国から不公平であるとの不満が出てきます。このようなことが
貿易摩擦の原因となります。
日本では戦後ずっと最大の貿易相手国であるアメリカとの間で、牛肉、オレンジ、繊維、鉄鋼、カラーテレビ、自動車、半導体などで貿易摩擦が生じ、その度に両国の間で交渉・調整をして解決してきました。
最近では、資源国との貿易において、レアメタル(希少金属)などの鉱物資源に対する輸出制限の問題(必要な資源が日本に輸入できない)や、価格の安い農作物が日本にどんどん入ってきてしまうことで、日本の国内農家で作った作物が売れなくなってしまうなどの問題も出てきています。
これまで、貿易摩擦は国家間での解決が図られてきましたが、国家間では解決の難しい問題が多くなり、公的な機関であるWTO(世界貿易機関)による調停や、民間の自主規制による解決が進められるなどの動きが多くなっています。
また一方、最近では各国間の自由貿易協定(FTA)が結ばれ始め、2国間あるいは多国間で貿易摩擦が起こらないような形で相手国と自由に貿易ができる取組みが行われています。
(記事出所:JFTC(Japan Foreign Trade Council,Inc. JFTCキッズNews)
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