(貿易ともだち)さん、みん(がんばるチャン!)してるかな? (3268)
前号では、カナダの「クリスマスオレンジ」を逆輸入し、アジア市場へのシフトに取り組む四国の愛媛県・八幡浜の「クリスマスオレンジ・プロジェクト」の話題をアップしています。まさに「マーケティング戦略」を絵に描いたような事例であると感嘆してます。
ビジネスに係る人であれば、マーケティングの具体化としての 「マーケティングの4P」という言葉は当然のビジネス基礎としてご存じだと思います。
『マーケティングの4P』
Product プロダクト (商品)
Price プライス (価格)
Place プレイス (流通)
Promotion (プロモーション)
マーケティング戦術(マーケティング・ミックス)を構築する上での4要素で、そのイニシャルがPであることから、「マーケティングの4P」とう呼ばれていますよね。
マーケティング=市場の創造・拡大・維持の要素として、この4Pの組合せで充分とは思いますが、
「マーケティングの4P+1P」を唱える人もいます。
市場の創造・拡大・維持に係る”P”は、Package(包装)、Peaple(人々)、Popularity(大衆性・人気)、Process(業務)など、限りなく関係する言葉が見つかりますが、とりわけ、前号に関連して重要な+1となるのは
「Package(包装)」だと感じます。
パッケージ(包装)の本来の役割は、運搬・取扱の際の中身=商品の保護するためですが、パッケージ(包装)には商品の仕様や商標、規格などの情報提供の役割も担っています。したがって、包装のデザインを工夫することで、適切な情報を発信し、消費者に良いイメージを与え、販売促進に一役買うことも可能になります。
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前号に続き、「バレンタイン・チョコレート」を例にとると、”商品であるチョコレート”は、「バレンタイン・デー」という男性から女性への愛の告白の日という文化での媒体にすぎません。バレンタイン向けのパッケージ(包装)が本来の商品を食って、売上を伸ばしているのです。
「愛媛・八幡浜のカナダからの”クリスマスオレンジの逆輸入」に、これと同じマーケティング戦略を僕は感じました・・。
※
商品・市場のグローバル化、市場の国際化とは、このような”熾烈な自由競争”を言うのです。JA幹部の「市場自由化反対の声」は、所詮、自己保身の向上を放棄した怠惰な停滞族の言葉に過ぎません。
「パッケージ(包装)で、外見の奇をてらうのは、”日本的な真面目な商い”に反する」。等々の反論も多かろうと感じます。しかしながら、何らの策も講じずに、従来通りの保身のみに固守するところに一抹の魅力さえも感じることはできません・・・。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木