(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (3049)
『平成28年度改正関税法等』-個別品目の関税率の見直し
1)小中一貫義務教育学校での給食用脱脂粉乳の関税軽減化。
2)バイオエタノールの関税率の見直し(暫定税率:無税)
3)ポリエステル製品の原料としてのテレフタル酸ジメチルの関税率の見直し。
(基本税率:無税)
『テレフタル酸ジメチル(DMT)の関税率の見直し』
原油→ナフサから製造される「テレフタル酸ジメチル(DMT)」は、水着やカーテン、機能性下着や太陽光パネルバックシートの材料となる合成樹脂→繊維の「ポリエステル」の原材料とされている。
【国内生産及び輸入の状況】
他の合成樹脂(繊維)と比べ、高付加価値化で差別化を図っているものの、安価なポリエステル原料である高純度テレフタル酸(PTA)に押され、DMTの国内需要は減少。
平成23年度:約15万トン ⇒ 平成26年度:約8万トン。
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これまで供給の大部分は国内生産で賄われてきたが、平成28年3月に国内生産が終了。
⇒東アジアの主要供給国である韓国から輸入することが必要。
↓
DMTを使用した「ポリエステル製品」の分野で、日本と韓国は国際的に市場競合。
⇒自国産のDMTを使える韓国メーカーに対し、輸入のたびに関税(5.3%)を
負担せざるを得ない日本ポリエステル製品メーカーは不利。
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(※)今後、輸入原材料に頼らざるを得ない;
日本のポリエステルメーカーの国際競争力を保つ観点から、DMTの国内生産が終了する平成28年4月以降、テレフタ酸ジメチル(DMT)の関税を”基本税率:無税”とする。
(記事出所:財務省関税局関税課関税企画調査室長 三浦 隆 氏 2016/04)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木