(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (3021)
『関税法」、「消費税法」などにおいては、輸入者が納税義務者となり、これらを納税しないと輸入許可はおりません。また、消費税などが課税されている物品を海外に輸出する輸出者は、輸出物品に課税されている消費税などが「輸出免税」として還付されます。
(※)トヨタなど、海外に国内製造車両を輸出する毎に、税金を払うのではなくて”棚からぼた餅”の税金が入ってきます。その額たるや膨大な額です。輸出品を製造する過程での部材費に含まれる国内消費税が最終輸出者に還付されます。
このポイントにおいて、メタボ対策=健康福祉支出抑制での『ソーダ税、砂糖税』の各国の創設への動きには非常に興味を抱きます。
【アメリカでは、「ソーダ税」、「砂糖税」を導入?】
「砂糖は毒!」 アメリカの某小児科医達が言うには、そういうことらしい。しかも、砂糖は生きるために不必要な「嗜好品」とか・・・。
「砂糖」はアルコールやタバコ同様に健康に害を及ぼすとみなすべきで、各国政府は糖分を含む飲食料にも課税せよと訴える論文が、英国・科学雑誌「ネイチャー(Nature)」に掲載され、砂糖や飲料メーカーが一斉に反発した。
米・カリフォルニア大学サンフランシスコ校(University of California at San Francisco)の小児肥満症の専門家や健康政策の研究者等3人が執筆したこの論文によると、「心臓病やがん、糖尿病などで死亡する人は世界で年間約3500万人に上り、こうした生活習慣病は富裕国だけの問題ではなく、今や発展途上国にまで押し寄せつつあるとのこと。
この50年間で世界の砂糖消費量は3倍に増え、特に米国では1日当たりの平均摂取量カロリーが大幅に増加した。過剰摂取による肝臓への毒性や依存症、その結果もたらされる社会の悪影響を挙げ、タバコや酒と共通していると指摘している。
そして糖類に課税することで、増大する糖類経由来の健康問題(糖尿病やメタボリック症候群など)への対策コストを賄うことが可能になり、過剰摂取も抑制できると主張。
米国ではメタボリック症候群のため、年間650億ドル(約5兆円)分も生産性が下がり、医療費は1500億ドル(約11兆円)にも上っていると論文は述べている。
砂糖を「世界的な健康危機をもたらしている主犯格の一つは野放しだ」とし、「製造業者に砂糖の添加量を減らす動機付けがない」として、ジュースや菓子に添加される砂糖への課税や、子どもへの販売制限などが提案される。
実際、食品に含まれる飽和脂肪酸への課税をスタートしたデンマークは砂糖への課税を検討しているようである。
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「脂肪税」に「ソーダ税」など、次々に課税される嗜好品、過剰摂取が問題なのであって、「健康問題」という事態の解決にはたして、課税は一役買うのでしょうか?
一つ、はっきりと言えることは、先進国の多くが漏れなく「健康福祉政策費」の支出増大、税収源確保に苦しむ中で、その両方の解決に繋がる「砂糖税」の導入は、各国ともに真剣な検討を開始しているものと当然に想定できます。
(次号では、「ソーダ税」、「砂糖税」に対する各国の取り組みをアップ予定)
(記事参考:microdiet.net マイクロダイエット・ネット)~
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木