(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (3013)
前号では、『海運M&A』をアップしましたが、世界経済の鈍足により大きな打撃を受けているのが、鉄鋼メーカーです。鉄鋼は、経済の低迷による需要の落ち込みに加え、足元の国内消費が7億トンの中国の鉄鋼生産能力は消費量の2倍の14億トン/年間であり、現状で減産はしていますが、8億トン/年の生産で、あぶれた鉄鋼が安価で世界に輸出され鉄鋼市況の不振を呼び、世界的な鉄鋼メーカーの
再編「M&A(Mergers and Aquisitions) 買収・合併」を余儀なくされています。
『新日鉄住金、国内4位の日新製鋼を買収へ 1千億円規模』
鉄鋼国内最大手の新日鉄住金は、同業で国内4位の日新製鋼を買収する方針を固めた。完全子会社化する方向で調整しており、1日にも発表する。中国経済の減速や鉄の過剰生産によって業界が逆風下にあるなかで、世界第2位の鉄鋼メーカーとして経営体制を強める狙いがあるとみられる。
国内鉄鋼大手の再編は、新日本製鉄と住友金属工業が合併し、新日鉄住金ができた2012年10月以来となる。買収金額は1千億円超になる可能性がある。
買収により、鉄鉱石を溶かして鉄をつくる日本の高炉メーカーは、新日鉄住金、JFEホールディングス、神戸製鋼所の3つのグループに集約される。
新日鉄住金は、世界最大手のアルセロール・ミッタル(ルクセンブルグ)に次ぐ世界2位。だが、世界の鉄鋼業界は、中国でつくり過ぎて消費しきれない鉄が国外に大量に輸出され、市況が大幅に低迷する課題に直面する。米USスチールや韓国ポスコなど大手は軒並み赤字に苦しむ。
(記事:朝日新聞デジタル 2016/02/01)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木