(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (3012)
「金融不安」の話題を続けましたが、今一つ非常に関心を持つのが「食糧不安」です。
『バナナが危ない! バナナ病=パナマ病TR4』
バナナへのある病気が拡がれば、世界中のバナナの収穫や輸出に影響が出ると国連が警告している。
国連食糧農業機関(FAO)によると、問題となっているのは、すでに東南アジアで数万ヘクタールの被害を出し、中東のヨルダンやアフリカのモザンビークでも報告されている「パナマ病TR4」です。
この病原菌が、発展途上国の重要な農産物で貧しい農民達の貴重な収入源であるバナナに重大な被害を出しかねないと懸念されています。
「パナマ病TR4」に弱いのが(キャベンディッシュ種)と呼ばれるバナナ品種であり、世界の栽培バナナの47%を占める品種だけに問題は大きいと思えます。
現在のところ、この病気の拡大を防ぐには、バナナの木を切り倒し、間に溝を掘るしかありません。
まだ、南米エクアドルなどの主要バナナ産地には影響が出ていないものの、潜在的なリスクがあると、FAOは警告する。
ヨーロッパやアメリカは南米からバナナを輸入しているため問題は生じていないが、経済的な打撃があるとすればアジアです。
FAO担当者は、「アジアのバナナ栽培は、現状でキャベンディッシュ種」に依存し過ぎている」と話す。かと言っても、耐病性の高い品種に切り替えるには、相手が植物だけに数年を要するそうです。
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現在は、アジアの経済不安要因は直ちに日本の経済に直結します。フィリピンを中心としてアジアからのバナナ輸入を主とする我が国は、耐病性の高い品種改良や病原菌駆除等、日本の多種な支援が望まれるのではないでしょうか?
何よりも、安心して新鮮なアジアからのバナナを安定的に今後も食べたいものです。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木