(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (3006)
理解していると思っていても、実際は我々日本は何も理解していない「アメリカ」であることは、前号の「世界最大の原油産出=輸入=消費国」の事実や、「経済先進国の中で、一番遅くに独立した200年あまりの新生国家」などの通りです。
戦後の国際社会において、アメリカはGNP(国民総生産)が世界一の、もっとも経済的繁栄を誇る国である。そしてアメリカにはイギリス的要素と、まったく新しい他民族国家としての要素が同居している。
アメリカは、イギリスの植民地であった東部の13州から発足した。それゆえ、いまでも「WASP(ワスプ)=White,Anblo-Saxon,Protestant」と呼ばれるイギリス系の人々をアメリカ人の主流とする考えが強い。しかし、近年になってワスプの地位が揺らいでいる。イギリス系移民系が30%を超える州は少なくなってきており、メキシコなどから来た「ヒスパニック系」や「アジア系」、「アフリカ系」の増加が顕著である。
アメリカは、植民地として開拓された当初から、他民族国家となる運命を担っていたといえる。イギリス、フランス、オランダ、スペインなどの欧米列強が思い思いにその植民地をアメリカ国土の上に拡げていった。「ルイジア」にはフランスが、「ニューヨークやニュージャージー」にはオランダが、「デラウエア」にはスウェーデンが、「フロリダ」にはスペインが、それぞれの植民地をつくった。しかし、イギリスのアメリカ植民地に対する重税に反発する13州が立ち上がり1776に独立宣言をし、イギリスとの独立戦争が開戦される。結果として戦勝し、1983年のパリ条約でアメリカはイギリスからの独立を承認されたうえに、戦争賠償としてカナダ以外の北米大陸のイギリス植民地も得た。
『現在のアメリカの形はいつ整ったのか』
アメリカは建国後、フランスの植民地、スペインの植民地を買収して発展していった。そして、十九世紀に金鉱の発見で西部開拓が盛んになる中で、アメリカはテキサスを一方的に併合し、1846年にはそれに抗議するメキシコを破り、カリフォルニアなどを手中にした。さらにアメリカは、1846年のオレゴン協定でイギリスから太平洋沿岸北部を得た。この後、アラスカの買収とハワイ王国併合があり、今日アメリカの形がほぼ整う。
十九世紀から二十世紀にかけても、西部には多くの未開の土地を抱えたアメリカに、各国から多くの移民者がやってきた。日本からの移民もいれば、アメリカで経済的に成功したユダヤ人もいた。
「多民族国家としてのアメリカ」としての今日のアメリカはの200年の歴史である。
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記事抜粋:武光 誠 氏(明治大学教授)-世界地図から歴史を読む方法-2001)
百年~二百年前のアメリカを見るとき、今の中国と”似ている”と感じませんか?
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木