(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2993)
国際物流に係る人であれば、「バラスト水」はご存知だと思います。外国貿易船が輸出入貨物を卸した時、船の安定を保つために接岸岸壁の海水を船内に取り込み、貨物を積み込む時は、反対に港に放水します。これによって、各国の貿易港の海水が世界中に拡散し、海水に含まれるオニヒトデなどの幼生プランクトンが世界中で繁殖し、各国の生態系を乱し被害が出ているという事実です。
『BMWS (Ballast Water Management system』は、正式名称:「船舶のバラスト水および沈殿物の規制管理のための国際条約(International Convention for the contorol and management of ships' Ballast Water and Sediments 2004)」
「バラスト水条約」、「バラスト水規制条約」とも略され、英文では「BWM」と略されることがある。
2004年2月、国際海事機関(IMO)で採択されたが、未発効。発効要件は、批准国30ヵ国以上、かつ、商船船腹30%以上となっている。
『ポスト・BWMS』
各国、貿易港の海水が世界中に拡散し、(有害海生動植物の世界拡散)を防止しようとする『バラスト水条約』に続く新たな問題が浮上しています。
『多様化する植物検疫』
農作物が輸出入された時は、厳しい「植物検疫」が実施されます。ところが、農作物の病害虫が植物以外に付いて世界拡散する事例があります。例えば、アジア型マイマイ蛾(AGM懸念)があります。一般のマイマイガのメスは飛ばないのですが、アジア型マイマイガのメスは飛び、夜間に港湾に停泊する外国貿易船の照明に集まり、そこで船舶壁などに産卵します。卵は、アメリカやニュージランドに寄港した時に、そこで卵が孵化し、毛虫が出てきます。この毛虫が別名(ブランコ毛虫)と言って、毛虫が糸を垂らして風にぶらぶら揺れ、強い風に飛ばされて遠方まで拡散されます。
(※) このガ(蛾)が入らないように、「AGM(アジア型マイマイガ)が船に付いていないことを証明してもらいたい」。と、諸外国の農林省から要求を受けています。
(記事参考:貿易と関税 2015/019)
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このように、今まで「動植物の検疫」の対象でない、農作物でもない物についても国際基準などで取り組みについて検討が始まっています。
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「グローバル化=国際標準化」とは、様々な面で検討を要することを必要とします。
各国の「商慣習の違い」への検討のみならず、政治思想や宗教上の差異、引いては、国土環境・生態系の違いまでへもの考慮を必要とします。「物品の輸出入=国際分業」とは、それほどの内容を包含することなのです。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木