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貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン)してるかな? (2975)
【LNG(Liquefied Natural Gas)=液化天然ガス】輸送技術の最新動向】
1970年代~2000年代前半まで標準的なLNG運搬専用船は12万5000㎥~15万㎥と徐々に大型化されてきていたが、この常識を塗り替えたのがカタールプロジェクト向けの大型LNG専用船であった。
カタールプロジェクトでは新規の天然ガス大型基地の建設と輸送距離の長距離化を克服するために「Q-Flex」と呼ばれる21万㎥型と「Q-Max」と呼ばれる26万㎥型の超大型LNG運搬専用船が開発されて、2007年に「Qフレックス」、2008年には「Qマックス」が竣工し、LNG船の大型化が一気に進んだ。 (※) Q=Qatar (カタール)サウジアラビアの隣国の天然ガス産出国。
【”あと1メートル” 日本のエネルギー戦略を左右する、パナマ運河拡張工事の行方】
2016年4月完成予定を目指して拡張してきたパナマ運河。しかし、拡張しても、超大型LNG輸送船が通過できず、日本にとっては米国からの液化天然ガス(LNG)の輸入にメリットがなくなっている。
〔LNG大型輸送船でないとメリットがない〕
2011年の福島原発事故が発端となり、日本は原子力エネルギーへの一辺倒の依存から、代替エネルギーとして天然ガスの輸入を増やす意向を固めている。それを饗応するかのように、米国は新しい採掘法(フラッキング)によってシェールガスの生産を増やし、天然ガスと石油でエネルギー輸出大国に転じようとしている。
日本にとって、米国からの天然ガスの輸入は、中東からの輸入に比べメリットが高い。しかし、それはパナマ運河を通過して日本に輸入するというのが所要日数と輸入コスト面で必須の条件となる。
はたして、日本は中東産の天然ガスの4分の1の価格とされる米国産天然ガスを「Qフレックス」や「Qマックス」という超大型LNG専用船を使ってパナマ運河経由で輸入できるのか?
”あと1メートル”という壁が立ちはだかる・・・
(以下、次号に継続~)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木