(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2797)
「課税価格の決定方法」において、(役務の費用)が一つのネックとなっているようですね。
以下は、2008年9月6日のNo.900において、このブログでアップ済みの記事ですが、あれから7年~、依然として変わらぬ難解ポイントのようです。
『加算要素の(限定列挙)』
【問 題】
(2003年・通関士出題問題』 次の記述は正しい記載でしょうか?
「輸入取引の買手が、外国の売手における輸入貨物の生産を支援するために買手が雇用した当該外国に居住するアルバイトを売手のもとに派遣し、当該輸入貨物を製造する作業に従事させた場合には、当該アルバイトの雇用に要する費用は、関税定率法第4条第1項第3号の二に規定する(当該輸入貨物の生産に関する役務)に該当する。」
【解 等】
× 誤った記述である。この費用は(加算すべき役務)とはされない。
【解 説】
(原則論)=一般的な解釈で考えると、この費用は、あきらかに役務の一つと思えますが、関税定率法第4条第1=第5号は(限定列挙)規定です。(原則論)で、推論や拡大解釈をしてはいけません。
(限定列挙)においては、列挙=条文に記載のあるものだけが適用対象であり、記載のないものは適用されません。
また、反対に(限定列挙)の規定内容を(原則論)に拡大解釈することも間違いです。
【限定列挙の加算要素】
関税定率法第4条第3の2
「技術、設計その他当該輸入貨物の生産に関する役務で政令で定めるもの」
関税定率法施行令第1条の5第2項
法第4条第1項第3号二(課税価格に含まれる役務に関する費用)に規定する政令で定める輸入貨物の生産のために必要とされる技術、設計、考案、工芸及び意匠であって、本邦以外で開発されたものとする。
つまり、出題のような役務=生産作業のアルバイト雇用費用は、加算すべき役務の費用として列挙されていない。=(限定列挙の加算すべき費用)とは規定されていない。
☆
なお、上記の出題で言えば、問題記述内容が誤りなのであって、買手が負担した現地アルバイト費用が、(加算か?否加算か?)ということになると、「売手の費用=債務の立替払い」となりますから、当然に加算要素となります。 上記の問題は、(限定列挙の一つか?否か?)を問う記述となっており、その意味からして誤りな問題記述となるのです。
(法律用語)としての「限定列挙」が理解できましたでしょうか?
【限定列挙】=列挙、掲げられているもののみに限って適用する。
【例示列挙】=列挙されているものは、あくまでも一例であり、他にも同様な例があることになる。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木