(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2613)
財務省が11日(昨日)発表した
『2014年度上期(4~9月)の国際収支速報』によると、モノやサービスなど
海外との総合的な取引状況を表す経常収支は2兆239億円の黒字となった。
・上期としては比較できる1985年度以降で最小。
・輸入が増えて
貿易収支の赤字が増えた。
ただ足元では(円安)の影響で
所得収支の黒字が増え、経常収支が再び拡大に向かう兆しもある。
上期の
経常黒字は前年同期に比べ1兆571億円(34.3%)少ない。上期で最大の黒字だった2007年度(12兆4816億円)に比べると8割減っている。
上期の
貿易収支は4兆3974億円の赤字だった。赤字幅は前年同期に比べ6456億円多い。
・
(輸出)は、36兆1668億円と1兆8959億円(5.5%)増えた。
米国やアジア景気の持ち直しで自動車を中心に伸びた。
(円安)が進み、「円建て」での輸出価格が押し上げられた面もある。
平均為替レートは上期に1米ドル=103円と前年同期に比べ4円程度の円安が進んだ。
・
(輸入)は、40兆5641億円と前年同期に比べ2兆5415億円(6.7%)多かった。
原子力発電所の稼動停止が続き液化天然ガス(LNG)などエネルギーの輸入が高水準
だった。
電子機器・部品 スマートフォンの輸入も目立った。
(円安)で「円建て」価格が上昇した影響も大きい。
海外から受取る配当などを表す
第一次所得収支は9兆1487億円の黒字だった。前年同期比で1304億円(1.4%)増えた。黒字幅は比較できる1985年以降に下期も含む半期ベースで最大だった。
足元では黒字(国際収支)が増える兆しもある。9月単月の経常収支は9630億円の黒字で前年同月に比べ61.9%増えた。
(記事:日本経済新聞ー夕刊 2014/11/11・財務省・国際収支速報)
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日本の「国際収支」黒字の中身が、(貿易収支)から⇒(所得収支)に変化し、(製品輸出)と(エネルギー・原材料)の輸入、(大手メーカー):(中小企業)と”円安”の与える影響を双方の対極的なバランスで判断を求められる大きな転換期となっているといえると思えます。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木