(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2580)
■ 小国に学べ
要するに、世界各国が人類の歴史を顧みつつ節制の精神を取り戻す努力をする一方で、先進諸国は、先端省資源技術に一層の磨きをかけ発展途上国を含む地球の未来に希望を生み出す努力が求められているわけです。
こうした危機打開こそ、人口減日本にとって、ある意味では好機といえるかもしれません。
国家間で、経済力の大小を問うのではなく、国民一人ひとりの物心両面での分配率を高め、幸福感を上げたり、国家ごとの文化の幅と深さを競うことが大切で、
健康寿命の延びる範囲で「生涯現役社会」を達成できれば、一概に若年労働力不足をかこつこともないとも言えそうです。
(小国)でも、スイス、
ルクセンブルグ、北欧4国やシンガポール、ブルネイなどの国勢の高さは、我が国にとっても、よき(物差し)を提供してくれていると思われます。
開かれた国、正しい強い自主独立心と大国に媚びない自尊心を持ったしたたかな国を目指すべきではないでしょうか。
■ 日本は人口過剰?
日本の歴史を紐解いても、江戸・元禄文化繁栄時の日本の人口は4千万人、明治の近代化の後が5千万人、大正ロマン時代が6千万人、そして戦後復興期が8千万人でした。その後、高度成長期の成れの果てでバブルを生み、それが弾けデフレ不況から脱出できない
現在の1億2千万人は、ひょっとしたら人口過剰なのかもしれません。
いたずらに人口減に抗って拙速な移民政策に走ると、欧米先進国の多くの失敗例に見るような極端な格差の増大、社会秩序の破壊、人種宗教文化面での対立を内在しかねないなど、空前絶後の新たな難題が多発しかねません。
逆にグローバルなボーダーレス時代(国境の無いがごとしの経済活動)を生かすには、日本の資本や技術力を生かす外地進出によって、労働力不足を現地で確保する方が、妥当な戦略であろうかと確信しております。工業のみならず、農業や商業、ハイテクインフラや、コンテンツソフトなど、発展途上国と共生でき、日本の人材と財が生かされる分野は無限にありそうです。
「記事:上田和男氏 元ジョンソン常務・EKK特別顧問(国際ビジネスマンの千思万考)」
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木