(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2574)
(加藤修平氏・ECONO FOCUS・日本経済新聞 2014/10/13)
賃金の伸びがGNI(国民総所得)の伸びを上回ったのは、現在の統計基準で比較できる1995年度以降の19年間でわずかに5回だけだ。
☆
企業が従業員の賃金を決める上で、海外事業を含めた(連結業績)ではなく、国内事業に絞った(単体業績)を重視する姿勢が背景にある。賃金は物価や所得水準など国や地域ごとの事情に合わせて決める側面があるからだ。
経団連の2013年度の調査では、賃金を決める基準を「単体のみ」もしくは「単体重視」とする企業は合わせて6割強に上る。「連結業績だけ」とした企業は1割に満たない。新日本製鉄住金は前年度の単体経常利益を基準に賞与を決めている。=
(国内の賞与額に海外での業績は反映されない。)
企業は国内を飛び出し、新興国で成長を目指す姿勢を一段と強めるだろう。
安倍政権も2013年6月にまとめた経済財政運営の基本方針
(骨太の方針)では「一人当たり名目GNIを10年で150万円以上増やす」ことを目標に掲げた。
国内外を問わずに一人ひとりが稼ぐ力を高め、成長につなげようとする考えだ。
ただ(海外の稼ぎ)が国内の賃金に直結しない間係を見ると、国内でも良いモノやサービスを効率より生み出し、収益力を高めなければ日本の労働者の懐はなかなかに温まらない。
(以後、継続~)
(記事出所:加藤修平氏・エコノ・フォーカス 日本経済新聞 2014/10/13)
記事 up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木