(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2466)
毎年のこととは言え、受験生にとって昨夜は(合・否)結果にそれぞれの思いがあったと察します。
僕も改めて(試験全体結果)を眺めてみましたが、”想定より、合格率が高くなってしまった”のではないかと感じています。試験主催者側の合格率想定は昨年と同様の(7.5~8.5%)を狙っての問題作成ではなかったのではないでしょうか?
内容的に言えることは、例年の例でみると今年は(受験科目免除者数)に対して(全科目免除者)=初心者・実務少年数者の合格者数が多すぎて、これまでの両者のバランスを超えています。
これは、実務科目において
”受験者のレベルが想定以上に高かった!”と言えると思われます。
関税協会の「関税評価・303」、「ゼロ申」や「TOKOTON計算問題」等に加え、他のスクールも実務参考書類の完備を進めたことも大きいですが、合格者の受験勉強の過程においては(税関ホームページ)での「関税評価・凡例」や、「実行関税率表・(注)の規定」あたりも相当に読み込んでいますね。
私見ですが、これらの「合格者の関税評価やHS品目表における基礎知識」の習熟度は、NACCS操作の技術的な習熟度は別として、現役通関業務者が足元にも及ばない高いレベルと感じます。
この「基礎知識・理解の高レベルの受験生」を、”どういう小手先を使っても不合格=合格率を下げる術は今年の試験においては不可能だったでしょう。
(合格率を下げようにも、下げられないほど、”全科目受験者のレベルが高かった。”)
輸入申告書の口銭(こうせん)・(くちぜに)の表現が ”明暗を分けた”受験生もあると思います。言えることは、解答条件設定(記)の記載も含め、非常に出題が実務的になっています。
(合格率:8%内外~)を狙っての問題設定なのに、予想に反して12%近い合格率になってしまった。
とすることが事実であるとするならば、当然に今年の「受験生高レベル」を前提として次年度の問題作成構築をしてくると想定できます。
(基礎内容のテキスト学習)に加えて、「評価計算」、「HS条約品目表解説」、あるいは「税関ホームページ」での各公表最新ニュース情報の確認は、通関士試験の合格に不可能なレベルまでの高レベルになっている、と改めて感じています。
僕も一応、通関実務者ですから、実務者の持つ貴重な実務経験スキルは尊重しますが、それを偏重、偏り過ぎると、我が国の通関行政が「ガラパゴス化」となってしまいます。
今年の合格率比率においても、まだ(実務免除者の合格率が高すぎ)ます。
優秀な若い学習者を積極的に取り上げる施策に替えないと、我が国の通関行政は(老がい化)してしまいます・・。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木