(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2461)
「ユダヤ教」⇒「キリスト教」⇒「イスラム教」と、順番に”分家”した宗教です。
ユダヤ教:(アドナイ)、キリスト教:(ゴッド)、イスラム教:(アラー)と,”神”の呼び方はそれぞれ異なりますが、全て一神教の宗教であり、信ずる神は同一の(ヤハウェ)とういう同一の神であり、この三つの宗教の聖地も共通の(エルサレム)です。
全ての万物に神が宿るという多神教の神道をベースに仏教を受け入れてきた日本人の感覚からすると、(出所は一緒!)なのに、この三つの宗教間における紛争が熾烈を極めているのは、理解に苦しみますよね・・。
とは言ってみても、欧米人から見ると「(日・中・韓)は、”同じ人としか見えなくて、区別がつけられないのに、なぜに?そこまで仲たがいするのか?」と理解に苦しんでいるのと同じかも知れませんね。(笑)
世界各地で勃発している地域紛争のほとんどは、これら三つの宗教間の争いに起因します。
米国・同時多発テロ事件以来~、とかくイスラム教徒への特別視が続いていますが、彼らが信じる「イスラム原理主義」の戒律の厳しさを絶対視することへの”偏見”もあると思います。
『HALAL(ハラル)なしでは、門前払いのイスラム圏』
かと言っても、世界におけるイスラム教徒人口は2010年に16億人を超え、2030年には世界人口(69億人)の26%に達すると予想されています。つまり、世界の4人に1人がイスラム教徒となるわけで、経済の市場性を考える上では、決して無視できる市場ではありません。
この巨大なイスラム圏諸国において、暮らしに密着し、誰もが対象となる
『食』の分野はとりわけ注目を集めている。
しかし、イスラム圏諸国での『食ビジネス』を始めるにあたり、避けて通れないのが、『ハラル』なる認証制度だ。
『HALAL(ハラル)』は、アラビア語で(イスラムの教えにおいて”許された”という意味)である。主には、イスラム教の戒律において”食べられる物”のことを表す。
イスラム教の戒律においては(豚肉)を食べることは禁じられているが、その他の食品でも、加工や調理に関して一定の作法が要求される。このイスラム教の戒律による作法が遵守された食品がハラルとされる。
(豚)だけではなくて、獲物を捕るための牙や爪がある動物、ロバやラバも食べることが禁じられており、牛肉などの肉であっても、殺し方がイスラム教の戒律に示す手順に従ったものでなければ食べられない。
このため、ムスリム(イスラム教徒)は、単純に材料表示だけ見て判断することができないため、ハラルの表示が必要になる。
サウジアラビアなど「イスラム原理主義」の強い国では、『ハラル』でない食品の販売や輸入が禁止されている国もある。そのような国では、ハラルでない食品を販売した場合は犯罪とされ、ハラルに偽装することも犯罪とされている。
☆ この『ハラル』については、我が国の大手食品メーカーである「味の素」や「キューピー」が「ハラル認証の取得」に動いた3~4年前に、このブログで一度、アップ済みです。
アジアにおいても、インドネシア、マレーシア、バングラデシュ、パキスタン等のイスラム教諸国があり、我が国の中小食品メーカーや、留学生を受け入れる日本の大学等においても「ハラル認証」取得への新たな動きがあり、その具体的な内容を継続してみます。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木