(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2448)
鉄鋼、造船、自動車、家電と、(現代=ヒュンダイ)や(サムスン)、(LG)などの韓国大手メーカーに追い上げられてきた、かつて日本のモノ作りの柱となってきた産業です。
ここに来て、これらの産業以上のスピードで、「自動車やスマホに続け!」と国を挙げてのブランドづくりで追い上げているのが「韓国の化粧品メーカー」。
アジアの
化粧品市場で韓国メーカーの存在感が高まっている。東南アジアでは首位争いに顔を出し、
資生堂が先行した中国でもじわり追い上げてきた。大手の
LG生活健康は日本企業を次々と買収。その姿はかつて日本の技術を取り込み成長した
現代自動車や
サムスン電子に重なる。
2017年に10兆円を突破するアジア化粧品市場で「美の争奪戦」が熱を帯びてきた。
『韓国化粧品、アジアで頭角』
サムスン電子と並び、テレビや白物家電のイメージが強いLG(エルジー)だが、実は創業は化粧品。韓国では日用品最大手で、化粧品でのアモーレパシフィックに次ぐ韓国第2位の化粧品メーカーである。最近は、家電に続けとアジアに攻勢をかける。
「ベトナム、化粧品の売上高:3倍!」
平均年齢が20代後半のベトナムでは化粧品市場はまだ小さいが、世界最大手が成長性に注目する。英蘭ユニリーバや仏ロレアルなど世界大手が攻勢をかけるなか、LGは化粧水など基礎化粧品市場で資生堂を抜いた。2008年に約6千億ウォン(540億円)であったLGの化粧品部門の売上高は2012年に3倍の1兆5千億ウォンとなった。韓国国内の化粧品市場は日本の1/6程度。成長の原動力はM&A(合併・買収)とアジアの開拓だ。
調査会社の英ユーロモニターによると2007年に4兆円あった日本の化粧品市場は伸び悩むが、中国は2017年にも2007年の3倍の4兆6千億円に達する見通し。東南アジアも2倍の1兆9千億円となり、
日本、中国、東南アジアの(化粧品市場合計額)は、年10兆円を超える。
欧米勢との競争に目を奪われがちの日本勢も、戦略を練り直さないと成長市場をとりこぼすことになりかねない。
(記事:日本経済新聞 2013/11/15 アジアBiz)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木