(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2420)
・大詰めを迎えた
TPP(環太平洋経済連携協定)交渉で焦点となっているのがコメなどの
「農産物の重要5項目」だ。
・日本は関税撤廃の例外となるよう各国に求めているが、
関税による日本の農業保護政策では日本国内の食品価格が高止まりし家計に
「隠れた負担」を強いていることはほとんど議論されていない。
・民間試算では、国民一人当たり年2万円以上の負担。来年4月の消費税引上げによる負担増を上回り、低所得者ほど重荷になっている。
【(国内産価格)と(海外産輸入価格)との格差】
・小麦 : 382.2%
・牛肉 : 279.0%
・砂糖 : 229.5%
・牛乳・乳製品: 169.2%
・コメ(米) : 122.0%
・豚肉 : 120.2%
と、(国内産)が(外国産)よりも高いことが判明、関税率とは必ずしも一致しないが、関税がなけねば国内外価格差は理論上はゼロとなりため、農業保護の国民負担と見なせる。
(日本経済研究センター)
・全国消費実態調査の試算によると、一人当たりの負担額(重要5項目の関税合計額)は年2万4千円、4人家族なら9万6千円余り。
・第1生命経済研究所の試算では、来年春の消費税の5%から8%の引上げによる負担増は、年収800万円未満の世帯では年5万~9万円、農業を守る「隠れた負担」の方が消費増税よりも重いことになる。
※(重要5項目)は、生活に欠かせない食品のため、低所得世帯ほど負担感が重い「逆進性」が目立つ。
『農家保護率・日本は世界第3位』
”日本の農家の収入の半分以上は政府支援金!”
OECD(経済協力機構)は、各国の農業収入のうち、関税や補助金といった保護政策費による収入の割合を算出している。日本は2012年度で55.9%と、ノルウェー、スイスに次いで世界第三位と発表した。
(記事:2013/10/21 日本経済新聞)
☆ 上記、コメ(米)の国産品価格と海外生産品の価格差が122%のみに留まり、(内外価格差)が大幅に縮まっている事実に今さらながら驚きました。しかし、現状においても、海外からの輸入米に対する(実質的な関税率)は、
778%と言われています・・・。
(低所得者層ほど重い負担)の「関税による国内農業保護政策」から、所得の多い世帯ほど負担を増やす=(所得税や法人税等からの「直接農業保護政策」への転換は様々な観点から避けれないでしょうね。「重要5項目」も、より”関税撤廃”に近づく方向性に進んで行くと思います。
ただ、僕個人の意見ですが(農家への補助金)という意味合いよりも、(環境税)、(防水害税)、(食料安全補償税)、(国土保全税)といった意味合いで捉えたいですね!
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木