(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2407)
「石油化学、日本勢に新たな脅威、シェールガス革命で米国産復活!」
我が国の石油化学産業界に新たな課題が持ち上がってきた。新型天然ガスのシェール
ガス革命に沸く米国で、石油化学産業が復活ののろしを上げたためだ。
シェールガスの増産で米国では、天然ガス価格が大幅に下がっており、これを主原料
にすれば、合成樹脂(プラスチック)や合成繊維などの基礎原料材となるエチレンを安価
で製造でき、協力なライバルとなる。
輸入原油からのナフサ(粗製ガソリン)からのエチレンを主原料とする日本勢はすでに、
大規模な設備増強を進める中東や中国勢との競争にさらされており。これにさらに安価な
価格での米国勢の脅威が加わることになる。
相次ぐ設備投資
「米国はシェールガスガス革命の真っ只中!」で、この新型天然ガスを原料とした石油化
学産業(Petoleum)設備新設の動きが相次いでいる。
・米国化学大手の(ダウ・ケミカル社)は、テキサス州で、年間生産能力150万トンと世
界最大級のエチレン製造設備を2017年に稼動開始計画だ。エクソン・モービルや、シェブ
ロン・フィリップス・ケミカル社もテキサス州で、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル社はぺンシルバ
ニア州で、それぞれに大規模なエチレン設備を新設する。
米国・化学工業会の試算によると、シェールガス革命でエチレンの供給量が増えれば、
米国の化学産業で1万7000人の雇用を創出し、石油製品の工場建設などで162億ドル
(約1兆2900億円)の投資を誘発するとしており、、この予測に沿った石油投資ラッシュ
が始まる。
基本的に輸入原油価格と連動するナフサを原料とする日本のエチレンではコスト面で太刀
打ちできない。
住友化学は、今年の2月に国内石油化学事業の拠点である千葉工場の設備を2015年9月
までに停止すると発表しています。千葉工場のエチレンの年間生産量は38万トン。
次号では、シェールガス革命の影響をうけての日本石油化学企業の動きを書いてみます。
我が国の、主要工業地帯にある石油コンビナートが消え去るか、新しい日本らしい石油
化学コンビナートに再構築するかの選択を迫られています。
同盟国の米国ですから、シェールガスやシェールオイルの我が国への輸出を認める方向
では動いていると思えます。しかし、日本が目指すべきことは:
”エネルギー資源の輸入=0”です。僕の無知に起因するとは思いますが、このポイントに
関しての日本政府と日本企業の方向性は、”まったく、理解に苦しみます!!”
(記事参考:SankeiBiz 2012/02/08/21)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木