(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2360)
「J-cast B0128 AsiaJob 2013/1/1 (森山たつを)」より抜粋参考~
『月給1万円のカンボジア人が(日本語入力)、日本人に残された仕事はあるのか?』
今回、カンボジアで衝撃的な光景を見ました。10年前に日本人のアルバイトが
やっていた文字データ入力の仕事を、カンボジア人が行っていたのです。
日本語が解る人は少ないのに、なぜそれが可能なのか? それは、マウスでできる
画像データの修正とアルファベットの入力作業のみ行っているからです。その作業が
終わると、次工程の中国やタイにデータを飛ばしていました。
日本人がインターネットで送った元データを、カンボジア人が一次加工し、中国人
やタイ人が完成データにして日本の顧客に戻してくる。
データの移動コストは、金額・時間共にほぼゼロです。
「日本語が話せるタイ人が月給5万円でこれだけ仕事をしてくれるのに、日本人に
20万円払う必要はどこにもないよね。』
こう言うと、「日本は生活費が高いんだから仕方ないだろ!」と反論がきます。
確かにその通りなのですが、そんな個人の事情とは関係なく、、仕事は無常にも月給
5万円の人のところに流れて行きます。
そうやって、月給20万円の日本人の給料は少しづつ下がり、月給5万円の日本語
の使えるタイ人の給料は少しづつ上がる。そしてタイ人の仕事も月給1万円のカンボ
ジアに流れて行くのです。
タイ人が5万円をもらえるのは、1万円のカンボジア人には無い「日本語入力」の
能力を持っているから。高い給料をもらうためには、それに見合うだけの技術が求め
られます。我々が月に20万円、30万円稼ぐためには、「日本語が使えるタイ人」
の何倍もの利益を生み出すスキルが必要になるのです。
日本人が仕組みを作り海外に発注している仕事が、多くのカンボジア人の生活を豊
かにしているように、日本人の技術や知恵をアジアに展開すれば、世界のもっとたく
さんの人を幸せにし、我々の生活も豊かにできるものだと信じています.
(森山たつを)
以上、(森山さん)の”個人的意見”と片付けるのは簡単ですが、経済活動がフラ
ットで、ボーダレスなグローバルな状況に急進展している現状において、給料も含め
て「製造コスト」の平均化が進むのは、間違いないと感じています。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木