(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2504)
アメリカ向けのFreight:(コンテナ・海上運賃)が今年は値上げになっています。
現状は、
FEU(Forty feet Equipment Unit)40フィートコンテナ当たり、3400から
4000ドルですから、昨年比:300~400ドルの値上げです。
どれくらいのコンテナが、アジアからアメリカに海上輸送されているかというと、
今年の3月の実績で、101.1万
TEU(Twenty Equipment Unit)20フィート
コンテナ換算で、101万個のアジアからの商品を詰めたコンテナがアメリカに運
ばれています。
アメリカ向けのコンテナ船は、釜山や上海、シンガポールなど、アジア各国でコン
テナを積載し、アメリカに向けて海上輸送します。つまり、日本からアメリカ向けの
貨物量だけでなく、
アジア全体の貨物量によって海上運賃が決まります。
海上運賃は、船腹供給量と需要量(貨物量)によって決まります。
船腹供給量<貨物量 の場合は、本線に空きスペースがたくさん発生しますから、各船
会社間で、集荷に向けての値下げ競争が激しくなり結果として、海上運賃は下がります。
需要(貨物)の運送依頼が多い時は、船会社は強気になって、海上運賃は値上がりと
なります。
アジアーアメリカ航路の場合、アジアからの輸出商品を詰めた
(実入りコンテナ)が
アメリカに向かい、荷物を出した後の
(空コンテナ)がアメリカに集中します。これ
を再びアジアに運ばないと次の貨物を詰めて運べません。しかし、アメリカからアジ
アへの荷物は少ないため、ほとんどが(空コンテナ輸送)となります。
(空コンテナ)を何個、海上輸送しても、船会社は収入にはなりません。
このアジアからアメリカ向けての(実入りコンテナ輸送)を(東航)と呼び、
反対に、アメリカからアジア向けのい(空コンテナ輸送)を(西航)と呼びます。
海上運賃の取れる(見入りコンテナ)の数は、(西航)は、(東航)の三分の一以下
です。
このため、同じアジアとアメリカの間の海上運賃でも(東航)と(西航)では、大き
く海上運賃が違います。
(記事参考:木村 徹・ジェトロ貿易アドバイザー)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木