(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2364)
製鉄の(ポスコ:POSCO:浦項総合製鉄)、家電の(三星:SAMSUNG:サムスン)・(LG:
Lucky-Goldstar:金星)、造船の(現代造船:Hundai;ヒュンダイ)、自動車の(ヒュンダイ
:現代自動車)・・・
現状のこれらの「韓国企業の世界制覇の勢い」は、まぎれもない事実であることには違い
ありません。
しかし、鉄鋼、造船、家電、自動車と・・(日本のモノづくりは、次々に韓国に負けていった・・)
と、無意味な焦燥感と感情論に囚われていては、日本・各企業の方向性を見誤ります。
前号までに述べてきた通り、「韓国の工業化」のスタートは、1973年6月9日に浦項総合
製鉄所=(現・ポスコ)の高炉から初めて製鉄が流れ出たところからです。つまり、現在の
韓国企業の躍進は
”わずか40年間の歴史”しかありません。2006年には韓国全体の
経済規模は、我が国の(東京都規模)に過ぎなかったわけですから、次々に経済規模
世界第2位の日本を主産業分野で打ち負かしていった韓国経済躍進は、紛れも無く
”漢江の奇跡”とは言えると思いますが、多くの大きな矛盾と無理を抱えこんでいます。
『韓国のIMF(国際通貨基金)救済=韓国の国家破綻』
1997年の(アジア通貨危機)のため、韓国経済は大きな危機に直面し、大量倒産や
失業と財閥解体が起こり、実質的な国家破産に陥った韓国は国際通貨基金(IMF)の
管理下に入りました。
”それから~、15年しか経過していません・・・。”
IMFからの資金援助を完済したのが、2001年8月、アジア開発銀行に対しても2005
年までに借入金は完済されています。
『IMF管理下=国家破綻』から、各産業・メーカーが、世界一・二位として、世界市場に
躍り出る・・。やはり、
『(国家)・(メーカー)のバブル』という懸念・・』を隠しえません。
『日・中 サンドイッチ論』
韓国にとって、中国の安い人件費に抗えず、かといって日本の先端化された技術に追
いつこともできないというジレンマに陥っており、韓国内ではこれを
『日・中サンドイッチ論』
と呼ぶ。
『韓国は日本の鵜飼の鵜・・・』
韓国の対外輸出の増加に比例して、日本からの先端部材や高精度工作機械の輸入、
パテント使用対価の支払いが増加しており、戦後一貫して韓国の対日貿易は赤字が続
いている。その原因として技術、部品、素材など、あらゆる面で日本への依存度が高い。
「韓国が世界貿易で稼いでも、その半分以上を日本へ引渡している構図である」との指摘
もある。この構図から、
『韓国は日本の鵜飼の鵜』と比喩される言葉もある。
☆ これらの構図の中で、『産業のコメ』と呼ばれる韓国産業を担う世界第3位の鉄鋼メー
カーであるー(POSCO・ポスコ)の
”泣き所”:韓国には日本のような『商社』が育つ暇が
なかった・・。日本の(新日鉄)や(JFE)が、大手総合商社とのタグマッチでやってきたこ
とを、ポスコは、自己のリスクと資金負担で行わなければならない。
グローバル化の進む中、残された道は、日本の鉄鋼メーカーと日本の『商社』との共同
(アライアンス)です・・・。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木