(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2295)
前号は『(円高恐怖大合唱)の盲点』で、少なくとも海外から火力発電所燃料用の大量
の原油や天然ガスを輸入した電力会社には(円高メリット)が生じているはずである。と
の(円高メリットの話題)でした。
今日は、まるで反対の、ある(円高デメリット論)です。
近代歴史上、対外投資で巨大な収益を稼いできた国は
『成熟した債権国』と呼ばれる。
代表例が19世紀から20世紀初頭までの(大英帝国)=ポンドである。
現状で、世界最大の対外債権国=日本・・・・
『円高で投資収益の収益目減り』
国際収支統計によれば、日本の(対外投資収益)=(海外からの投資収益)-(国内か
ら海外に持ち出された収益)は昨年が11兆7022億円今年前半が7兆2764億円の
黒字
で、(貿易収支)の2倍以上である。3月11日の東日本大震災語は(貿易収支)が赤字に
なり、この赤字を(対外投資収支)の黒字が補った。これが日本=成熟した債権国論なの
だが、勘違いである。
確かに、日本の対外投資は年々増え、対外総試算から日本国内の外国資産を差し引いた
(対外純資産額)は、今年6月で260兆3780億円に上る。
海外で得られる配当や利子などの投資収益は対外投資の増加と比例して増えて当然なの
だが、実際は逆である。2007年の23兆5000億円をピークに減り続け、2010年には15
兆2000億円まで減っていた。
(円高)のためにドルなど現地通過で得られる利益が”円換算”で目減りしているのである。
(記事出所:SANKEI EXPRESS 編集委員・田村秀男) 2011/10/26
要は、(円)か、(外貨)か、という「為替相場」のマジック論だと感じます。
少なくとも(我が国企業の海外資産)を、”円建て”で論じることは意味がないのでは・・。
(円高で円換算資産額が目減りしても”海外にプール”している(外貨)では、(円安)の時に
稼いだ価値そのままで使えるのです。
何故に? (外貨)⇒(円):(円)⇒(外貨)と二重の換算をして、「円高」は悪へと誘導するのか?
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木