『TPP、(西側諸国)対(その他)でくくれない・・・』
(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (1387)
「BRIC's」という概念は、国際システムにおける勢力と利害の変化を無視している。
(中国とインド)、(ブラジルとロシア)を”ひとまとめ”にすると、新たな世界秩序は(西側
諸国)と(その他諸国)の対立として定義付けるのが最適だという物語を助長してしまう。
■ にらみ会うインドと中国
インドは中国のことを絶えず存在する危険と見なしている。領土紛争が長く続く国境線沿
いでは日々、何十万の兵士がにらみ合っている。
「予想外の挑発行為や誤算」が一つでもあれば、いとも簡単に戦争の引き金を引きかねな
い」と話す。
中国は、インドを封じ込めるためにパキスタンとの緊密な関係を育んでいると述べ、欧米人
は、
(急ピッチで進むインドと中国の経済統合に惑わされてはいけない。)
共通の経済的利益は紛争の解決装置として当てにはならないことが分っている。1814年
当時の英国とドイツを見ればいい・・と言うのだ。
中国政府はきっと、異なる見方を示すだろうが、要点は事の是非ではない。重要なメッセー
ジは、”新しい世界秩序の力学は振興国と西側諸国の関係と同じくらいに、”新興国同士の
競争によっても決められるということだ。
インドが近年下した大きな戦略的判断は、米国との関係強化だった。
米国は、国連安全保障理事会の常任理事国入りを目指すインドを押している。
中国は、これに反対している。
(記事:英ファイナンシャル・タイムズ 日本経済新聞 2011/11/28)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木