(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (1386)
下記の記事は、
「アジア市場経済学会年報・(日本における安全保障貿易管理とAEO制度
に関する研究ーその水際チェック機能と国際物流の最適化を目指してー」
における、コメンテーターの意見です。
(コメンテーター・石川雅啓 (日本貿易振興機構=JETRO)
① 安全保障制度もAEO制度も、我が国の99%を占めるという中小企業に配慮した
ものでなくてはならない。
AEO制度の普及には、社内に法務部門を持つことや
専門人材を確保することが求め
られる。 中小企業に配慮した制度作りが必要である。
② 制度を普及するためには、これらの制度を普及させる専門家、コンサルタントの育成が
急務である。ここでは
”通関士制度の活用”が考えられる。
通関士試験では、安全保障に係る外為法、AEO制度に係る関税法が共に試験科目に
なっているに関わらず、現状では通関士試験に合格しても、法的にこれらの相談、コンサ
ルタンと業務を行うことは法的に認められていない。これは、残念なことである。
③ 利用者に解りやすい名称を・・。
(特定輸出者)、(特例輸入者)、(認定通関業者)など、AEOの=Authorizedという一
語に様々な言葉を用いて、我が国のAEO制度の理解・普及を阻害している。
④ これまで我が国は、ニュージランド、米国、カナダ、EU、韓国、シンガポールの世界
最多のAEO相互認証取決めが行われている。
米国、EUといった巨大な経済圏との間でFTAやEPAの締結が難航する中での大きな
成果だと言える。
このことは通関の簡素化のみならず、AEO相互承認を行っている国。地域との取引
先探しの段階において、自社がAEO制度の承認を受けていることで相手に信用を与え、
競争力強化に繋がるからである。
(記事参考:アジア市場経済学会年報 第14号2011)
我が国において、国家・地域が相互に承認し合う:AEO(承認優良貿易関係業者)の規定
法令は(関税法)で、(通関業法)ではありません。 そして、貿易・税関手続きに関する唯
一の国家資格は「通関士」のみです。 我が国は、”何をもって”優良貿易関係業者”と、そ
の承認をした証を相手国・地域に示すのですか?
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木