(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (1954)
中国・山東省の地方都市である招遠市、1000年の歴史を持つ中国最大級の金の埋蔵
量を誇り「金都」と呼ばれる所である。
中国では所得水準向上による需要に加え
”不動産バブル”の崩壊懸念から、「不動産
は怖いが、金は安心」として投資目的の金購入が強まっている。工業化の進展で携帯
電話など電子機器向けの消費も拡大見込み。
さらに、
「中国は外貨準備に占める金の割合を高める方針」と報じられている。
世界最大の2兆数千億ドルに上る中国の外貨準備資産のうち、(金)は1%台で、主要国
で最低水準。外貨準備の多くを(米ドル建て資産)とみられるが、米国の赤字財政を警戒
し「米ドル離れ」したい考えだ。
これらの事情から、「中国の金需要」は今後10年間で倍増するとの予測がある。
国内各地で地質探査を急ぎ、山東省のはか内モンゴル自治区などで相次いで大型金
鉱を発見。2007年に金産出量で世界一に踊り出、2009年には300トンを産出したが、
需要を補いきれず約150トンを輸入している。
このため、国有企業の中国黄金集団は2015年までに金の3~4割をアフリカ、南米な
ど海外で産出する計画、山東黄金集団は金や銀、銅、スズなどを求めてアルゼンチン、
カナダ、オーストラリアへの進出を狙う。
中国の
「資源あさり」は世界各地で摩擦を引き起こしているが、意に介さない様子だ。
『世界の公的機関の(金)保有量』
(順位) (国名・機関名) (重量・トン) (外貨準備資産/金準備率)
1 アメリカ 8,136 61.1%
2 ドイツ 3,433 48.7%
3 IMF 3,217 ・・・・・・・
4 フランス 2,917 51.4%
5 イタリア 2,451 54.4%
9 日本 765 1.2%
10 中国 600 1.3%
※ (公的保有)には、民間・個人による金保有は含まれていない。
(記事参考:サンケイ Biz 2010/12/30)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木