(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (1394)
前号での、『ブラジル、米国の綿花補助金に対しての(知的財産権)停止処分』発動の
可能性は、通関士試験や貿易実務をある程度学習済みの人は、(少なからず驚いた!)
ことと思います。
少なくとも僕にとっては、
(まさか~?嘘でしょう??)というくらいのビックリ・ニュース
でした。 正直に言うと、(完璧な勉強不足を実感しました。)
GATT(General Agreement on Tariffs and Trade)=「関税と貿易に関する
一般協定」体制から、
WTO(World Trade Organaization)=「世界貿易機関」新体制への移行時にWTO
設立協定附属書(1C)として新規に創設された内の一つが:
TRIPS協定(Trade Related Aspects of Intellectual Property Rights)
「知的財産権の貿易関連の側面」です。
私達・日本人は、(知的財産権の尊重)というと、同義的な正義感で(コピー商品)・(海賊版)
は心情的に許されない”人としての心理”としてとらえがちですが、考えてみると~:
WTO・TRIPS協定の趣旨は、
(知的財産権尊重の国際協定)に過ぎないものなのです。
つまり、GATT←WTOの基本精神である(貿易は自由である)=”無差別の原則”
(最恵国待遇)と(内国民待遇)の趣旨を実行できない国は当然に、TRIPS協定に
定める(知的財産権の保護)を受ける権利もなく、発展すれば、(知的財産件の侵害)=
”コピー商品)や(海賊版)で対抗することも許されるという、真に欧米的な基準となります。
なぜ?ブラジルが世界で始めての(知的財産権の停止措置)までも使って、「米国綿花
補助金」に対抗しようとするのか?
なぜ?WTOは、我々からすると異例とも思える(ブラジルの対抗措置)を認めるのか?
『アメリカの綿花農家に対する補助金問題』の内容を理解する必要があります。
それには、
(米国は世界最大の”農業国”である。)という意識の改革が必須となります。
継続して『米国の綿花補助金問題』はアップします。WTO ドーハ・ラウンド交渉において
この問題の前に”日本のコメの高関税問題”など、かわいいものです・・・。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木